今回の記事は「FaBRTA」をした話です。(※RTA=リアルタイムアタック)
FaBはこれまでの記事でも書いてきた通り、「デッキを理解して」「勝利する」ためにやることが比較的多いTCGです。勝利するまでの積み重ねが重要で、それだけに大変なTCGでもあります。
しかし多忙を極める現代人の皆さんは、FaBも勝ちたいし、仕事もリアルも他の趣味もやりたいですよね?
今回は3日間で全くプレイしたことのないデッキを練習・研究して大会に参加したレポートになります。
結果的に一緒に情報共有・練習したチームメイトが「スカーミッシュ」で優勝の成果を出すことができました!
メタ的に良さそうなデッキが急に現れた際や、今週末大会があるけど大会に持ち込みたいデッキがない!という際に役立てば幸いです。
練習開始までの流れ
8月はCCはオフシーズン気味で、「スカーミッシュ」や「ロードトゥソウル」の開催があり、SAGEフォーマットがアツい月です。まだ「バトルグラウンド」や「ヒーローズスクランブル北海道」などが控えてますね。
私もこの夏はSAGE!と思い、8月8日~9日のスカーミッシュに物理・秘術混合型の《オシリオ》で参加し、top4への入賞はできたものの、戦績を振り返ると後手を選択した《ファイ》に0-3しているという課題のある結果に。

先手で秘術ダメージを飛ばして、6点くらいダメージが抜けても、後手の《ファイ》側の打点が十分あったり《秘術の極性》でリーサルをずらされてしまい負ける展開が多く、後手の《ファイ》に勝てないんなら結局《ファイ》や《ブライアー》で良くないか…?と思い使用するデッキに迷いが生まれ始めました。
しかし《ファイ》や《ブライアー》で突撃するのも芸がないよなぁ…まぁいいけども……と思い悩んでいたところに、「コーリング:バンコク」の結果が目に飛び込んできます。
現代競技FaBの申し子「Jacob Clements」選手がフルアーケン(=秘術特化)タイプの《オシリオ》でtop8入賞。さらに全く同じリストを使用した「Sam Sutherland」選手もtop8に入賞しています。

これはぜひ研究しなければ!と気になったのがきっかけで、8/12からチームメイトの「たくろー」選手と「エノモト」選手が実際に練習を開始したので私も相乗りして研究を進める形に。8/15の大会に向けて3日間でできることをやっていきます。
Step1 座学
今回は研究対象が「フルアーケンオシリオ」に決まったので、まずはわからないことを埋めていく作業です。
幸い、「コーリング:バンコク」の様子はYoutubeのLSS公式に配信が残っているので、「Jacob Clements」選手と「Sam Sutherland」選手の試合を全チェック。
特に大事なのは以下のポイントです。
・先手後手どちらを選択しているか
・装備品はどのような組み合わせでスタートしているか
・勝ち方/負け方はどんな展開か
・サイドインアウトの把握(把握できる限り)
・格納庫にどんなカードを残しているか
試合を全部見る時間はない!という方はマッチアップ毎の装備と先手後手、0ターン目(装備品などを確認する段階)を見るだけでも学びがあります。先手後手及び装備についてはそのままマッチアップに反映できるため、非常に有益な情報です。
ファティーグまで試合が進んでいるような試合は、試合を飛ばし飛ばしで見ながら、使用されたカードを確認していくだけでも、使用されたカードを確認していくだけでも、サイドインしているカードが把握できるのでオススメ。
今回の座学は同じリストを使用しているプレイヤーが2名いること、top8まで勝ち残ったことから配信に映った試合が多く、幸い《ドロマイ》《ブライアー》《ショーマン》など多くのマッチを見ることができました。



今回は「コーリング:バンコク」のみが教材になりましたが、他の大会でもすでに活躍しているデッキを使う場合、教材はさらに増えます。時には有識者が書いたMetafyやNoteなどの記事が掲載されているサイトも役立ちますね。
上記を終えた後、次のステップに進みます。実践編スタート!
Step2 スパー形式で対戦!
上記を終えた後、仮想敵と対戦していきます。Step1を終えてから対戦することで、「この対面の装備品がそもそも違った」「ミスサイドボードをした状態で練習していた」といった事態を防げます。このスパーもやみくもにやるのではなく、以下の点を意識してやるのが大切です。
・大会で高確率で当たるであろうヒーローと対戦する
・座学ではカバーできていないヒーローと対戦する
・苦手意識のあるヒーローと対戦する
また、スパーをやる際は偏った結果にならないよう、先手後手を均等にしつつ、3回以上の対戦を行うことをおすすめします。今回は《ブライアー》、《ファイ》、《ショーマン》を中心に練習しました。
理想を言えば座学でカバーできていない《エニグマ》や《オシリオ》ミラー、《アイスランダー》や《ブレイズ》等もやっておきたかったですが、今回は時間も少なかったため、「大会で高確率で当たるであろう相手」との実戦を優先しました。
ここで思ったより負ける、ということがあれば「フルアーケンオシリオ」を大会に持ち込まないことも視野でしたが、《ファイ》《ブライアー》《ショーマン》に勝ち越せたので、大会で使用する方針に。
物理混合の《オシリオ》と比較して以下の点が優れていると感じました。



・《ファイ》の《引き裂く手甲》や《獰猛な獣脚》のような物理防御装備によって、相手にライフを稼がれない
・先手で安定して秘術ダメージを飛ばせるため、アグロが後手を選択した際にライフリードを取りやすい
・インスタントリーサル手段が豊富で、秘術防壁を払いづらい《ファイ》《ブライアー》に対して相手ターン中のリーサルを決めやすく、後手のアグロにも勝ちやすい
使用するデッキが決まったので、デッキを組んだりスリーブに入れたりしました。これが8月12~13日の出来事です。
また、時間があればこのStepで対戦したフィードバックを活かしたり、環境や参加する大会のメタを考慮してリストの調整を行うのもアリですが、今回は時間不足もあり、リストは変更しないことにしました。
Step3 マッチアップ作成
上記のStep1とStep2で得た情報と経験から、マッチアップを作成します。Fabrary内にある機能を使ってヒーローごとに作成していきます。《オシリオ》のようにアーキタイプが複数あるものについては、アーキタイプごとに作るのが理想ですね。
マッチアップを作ることで以下の整理ができます。
・先手後手どちらが良いと判断しているか
・その対面で有効でないカードがメインに残っていないか
・各カードの使い方の再確認
・各対面のゲームプランの再確認
一緒に調整しているプレイヤーがいれば、作成したマッチアップを見せることで「このサイドインアウトで合ってると思う?」などの確認をすることができるため、ミスサイドボードを防げます。今回は通話しながら3名でマッチアップを作っていきました。
実際に作成したものがこちら
※42枚のリストは、先手で《Core Reaction》、後手で《Turn to Mindfire》をサイドインします。
複数人でマッチアップの相談をしながら作成すると、《ブライアー》を使っているプレイヤーに先手後手どちらを取りたいかとか、「このカードをプレイされたとき、実際どうだったか」といった話を確認できるのが良い点ですね!
3名でのマッチアップ作成を大会前日の8/14に最終確認として行い、就寝して大会へ!
Step4 実戦
実際の大会では「フルアーケンオシリオ」ミラーで敗北し、そのあと《ブライアー》にマッチしましたが《雲の広がり》によって秘術メタを厚く張られていたり、こちらの手札の噛み合いが悪かったりして敗北。1-2ドロップで退散となりました。
「フルアーケンオシリオ」ミラーはサイドの最適化ができておらず、《攪拌するエーテルウインド》を重ね引いてしまったのが敗因でした。ここは要反省。入れなくて良いな!と思いました。この辺りは時間不足が祟りましたね。


しかし、同じ練習をしてマッチアップを共有していた「エノモト」選手は「ロードトゥソウル」にて予選全勝し、Top 4に進出。同日開催されたスカーミッシュで「たくろー」選手が優勝を果たしてくれました。
彼らも私と同じく3日漬けです。私が勝てなかったのは無念ですが、RTAの結果としては上々!
今回は短い期間で「デッキを選び」「学び」「結果を出す」ということにフィーチャーした記事でした。これが2週間後や3週間後の大会になっても、スパーを繰り返してリストを調整していったり、マッチアップを作成する流れは共通しているので、普段のFaBの学習や練習にも活用できるはず!
今回のFaBRTAで得た学び
- 結果を出したプレイヤーの試合を見るのは非常に効率がいい
- 座学→スパー→マッチアップ作成の順番が重要
- 短期間なら、すべての対面を網羅するより仮想敵を絞る
- 時間がない場合でも、マッチアップ表は作った方がいい
以上です。お読み頂きありがとうございます。
Hiroyuki Tansei/どくいろ @fab_dokuiro
お気に入りヒーロー:《Lexi》,《Fai》,《Kayo》
お気に入りカード:《Art of War》
ホームショップ:TableGameCafe’Shuffle、TCG Shop Go Again
史上初の日本選手権で優勝。CallingTokyoTop8。CallingKobeTop4。日本屈指の強豪プレイヤー。手数、打点を読む洞察力が強み。アグロデッキが得意。

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