【ArmoryDeck徹底解説:使い方とデッキ強化】#9《抜け落ちたアラクニ》アーモリーデッキ:アラクニ紹介記事

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今回は12/12(金)に発売したCC向け構築済みデッキ「アーモリーデッキアラクニ」の基本的な動きの解説デッキ強化案を廉価版とフルパワー版の2種紹介します!

《抜け落ちたアラクニ》は「混転の餌食」で登場した混沌・暗殺者のヒーロー。英名《Sliped~》から「Slippy(スリッピー)」という愛称で呼ばれることもあります。
暗殺者クラスは相手の妨害を得意とするクラスですが、《抜け落ちたアラクニ》は「暗殺者」ヒーローの中でも最も攻撃的な性能をしています。各ターン最初の「隠密」を持つ攻撃に「続行」を付与するヒーロー効果による連続攻撃がその理由ですね。「隠密」はそれ自体では能力を持ちませんが、「隠密」を参照とした各種テキストの対象となるキーワード能力です。

《抜け落ちたアラクニ》は「隠密」に続行が付くことにより、「隠密」によるヒット時効果を1ターンで2回迫れるのが強みです。

厄介なヒット時効果を持つ「隠密」攻撃アクションで相手に揺さぶりをかけたり、防御に使用したくないカードでの防御を強要できます。更に、連続攻撃が可能である、ということが適切な防御を難しくします。例えば手札が3枚ある状態で《抜け落ちたアラクニ》のターンが開始した場合、相手は1回目の攻撃に攻撃リアクションが2枚使われるのか、2回目の攻撃が本命でそこに攻撃リアクションを撃つつもりなのか、はたまた攻撃リアクションはなく、2回攻撃した後に格納庫にカードを1枚置くのか、判別が難しいワケです。

そんな強力な能力の代償として、デメリットとしては、ライフが38と基準の40点よりも2点低い点。そして、相手の「隠密」にも続行が付く点があります。「隠密」を持つカードは「暗殺者」クラスにしかないため、主に「暗殺者」ミラーとなった場合にデメリットとなります。

例えば《傀儡・アラクニ》は《抜け落ちたアラクニ》より初期ライフが高く、能力を持つうえに、タダで「隠密」の1回目に続行が付くようになるので、上位互換になってしまいます。《抜け落ちたアラクニ》ミラーでは問題ありませんが、他の「暗殺者」クラスのヒーローが流行っている時は《抜け落ちたアラクニ》を使用すること自体がリスクになってしまうのは気を付けましょう。

《抜け落ちたアラクニ》の基本戦術

抜け落ちたアラクニは「隠密」に続行を付与できるため、毎ターン2回攻撃するのが理想的な動きです。
ですが、「隠密」攻撃アクション自体は0コスト3点と、ダメージの効率だけでいえば一般的な攻撃アクションよりも劣ります。その分、「隠密」はヒット時効果を持っているものが多いので、それらのヒット時効果を誘発させて、3点よりも高いバリューを出していくのが理想的な展開です。
例えば《感染》がヒットして《腐血病》のダメージが入れば0コスト5点ですし、《黒麗の標的》は「標的」しているヒーローにヒットして、手札追放効果が誘発できれば6点相当です。

ただ、防御されてしまうとただの0コス3点になってしまうので、防御を乗り越える《刃閃の刃》などの「攻撃リアクション」が重要なヒーローです。

「攻撃リアクション」だけ引くパターンの手札事故が起きるとどうしても弱いターンになってしまうのはネックですが、防御値は3あるので、防御に回ることができれば最低限の仕事はしてくれるのは嬉しいところ。また、余裕があれば隠密攻撃アクションを格納庫に置いておくと、事故をケアできます。

《抜け落ちたアラクニ》アーモリーデッキリスト

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こちらが構築済みデッキリスト。新規収録となるカードは以下8種。

全体的に「隠密」攻撃アクションを主軸にして2-3連撃をしていく、という思想の元構築されており、《抜け落ちたアラクニ》のヒーロー能力を活かす構築になっています。構築目線では強力な装備品《狩人のクレイヴ》及び《成りすまし》が2枚収録されているのは嬉しいところ。

新カードで強力なのは足装備《忍び寄る足音》、《狂気との邂逅》。《記憶の傷跡》も面白いカードです。

《忍び寄る足音》は隠密に続行を与えて3連続の攻撃を可能にしつつ、「秘術防壁1」を持っているのが便利です。《狂気との邂逅》はランダム要素が絡みますが、手札や格納庫の追放が狙える有用なヒット時効果の「隠密」で文句なし。できれば相手が格納庫にカードを置いている時にプレイしたいですね。
《記憶の傷跡》は前の攻撃の「隠密」をコピーできるため、有用な「隠密」をかさましすることができます。ただ、コピー元となる「隠密」がない際に事故要素となるのはネック。後述する《成りすまし》とのシナジーがあるのは覚えておきたいところ。

《抜け落ちたアラクニ》アーモリーデッキ10000円くらいで改造案

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アーモリーデッキを元に、ある程度強化した形がこちら。「闘魂激突」の再録によりお手頃価格になったレジェンダリー装備の《短刀の妙技》を採用しています。これにより、《狩人のクレイヴ》を投げて、相手を「標的」にすることが可能になっています。リアクションタイミングで相手を「標的」にすることで《黒麗の標的》や《成りすまし》の使いやすさがグっと上がります。

また、《短刀の妙技》で「短剣」を投げると、装備枠が空きます。それにより、《円環の糸巻き》を使用して《グラフェンの鋏角》を装備できるようになりました。

《グラフェンの鋏角》は「隠密」を持っている武器なので、《抜け落ちたアラクニ》の効果で続行が付いたり、《タランチュラの毒素》とシナジーしたり、《短刀の妙技》で投げて1点にしたりといろいろと便利な武器。片手に《狩人のクレイヴ》、片手に《グラフェンの鋏角》が《傀儡・アラクニ》や《抜け落ちたアラクニ》暗殺者の理想的な武器セットです。

《問題の拡大》は主に0コスト5点になる攻撃リアクションとして採用しています。攻撃リアクションは装備品の起動でもカウントできるので、手札に攻撃リアクションカードがなくても腕装備《短刀の妙技》など装備品のリアクションを2回起動することでも5点にできるのは覚えておきましょう。デッキを削る能力もファティーグが絡む試合展開では強力なオプションです。

《目撃者の抹殺》は「暗殺者」クラスを代表する強力な攻撃アクション。ヒットすれば相手の格納庫とデッキトップを追放できます。《抜け落ちたアラクニ》では続行付き「隠密」攻撃アクションの後に使用する攻撃アクションとして理想です。

サイドカードは暗殺者ミラーや4点続行を多用する《シンドラ》等アグロ用の防御リアクション。《刃先の回収》は攻撃的になりたいマッチや、《グレイビィ》の盟友を処理するための、サイドイン用の追加の続行カードです。

《抜け落ちたアラクニ》アーモリーデッキフルパワーで改造案

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多数の強力なマジェスティックカードや汎用カードで出し惜しみなく強化したリストがこちら。以下、採用したマジェスティックカードを中心に採用意図や使い方を解説します。

《惹きつける予後》

《惹きつける予後》は青いカードの中でトップクラスに強力な「隠密」です。強力な攻撃リアクション《ただの切り傷》の対象になる点も強み。1点~6点まで伸びる可能性のある手札破壊攻撃アクションで相手に理不尽な読みあいを仕掛けましょう。

《虚弱症の魔本》

《虚弱症の魔本》は全ての「暗殺者」で3枚採用されてきた象徴的パワーカード。自分の手札が空の状況でプレイすることで、自分だけ手札を捨てずに墓地から攻撃アクションに置くことが可能。その場合は0コストで墓地の攻撃アクション回収&《熟考》トークンで1ドローで最低限1枚6点相当のカードです。《虚弱症》トークンで相手の攻撃アクションや武器を弱体化させた場合は更に強いですね。前述の《目撃者の抹殺》と非常に相性が良く、相手に4点の防御リアクションがない場合、手札2枚や装備品を要求することができます。

また、《征服の命令》とも好相性。青ピッチしながら《グラフェンの鋏角》で攻撃する等1リソースを使用して、2リソース浮かせて手札を空にした状況で《虚弱症の魔本》をプレイすると《征服の命令》に繋がります。相手の格納庫や手札に防御リアクションがありそうなときは、《目撃者の抹殺》は防御リアクション1枚との交換になってしまうため、特に《征服の命令》のパターンが有効です。

《死の接吻》

ヒット時効果は1点ライフを失わせるだけ、と控えめですが、このカードの真価は攻撃アクションなのに「短剣」タイプを持っていることです。「短剣」タイプを持つ「隠密」であることで《タランチュラの毒素》で相手の防御値を下げながら+3点が可能なため、《タランチュラの毒素》が0コスト6点相当の非常に強力なカードになります。また、《短刀の妙技》の対象に取ることも可能。

《背後からの痛撃》

《背後からの痛撃》は0コスト3点で続行が付いており、さらにヒットすれば1点+「標的」が達成できます。防御が苦手なアグロ相手にさらに有利になれるカードであり、グレイビィの「盟友」処理にも役立ちます。

《天命の王冠》

《天命の王冠》は防御値2が有効な他、相手の格納庫破壊を回避したり、前述した手札事故を改善できます。

《抜け落ちたアラクニ》テクニック・ルール知識

・《死の接吻》+《短刀の妙技》について

《死の接吻》に続行が付いた状態で攻撃し、次の攻撃チェインで《死の接吻》を《短刀の妙技》で投げることが可能です。《短刀の妙技》で《死の接吻》を投げて1点ダメージが通った場合、、《死の接吻》の1点ライフを失わせる効果を誘発させれます。更に、《死の接吻》が《腐血病の投与》などにより、追加の効果を得た場合、《短刀の妙技》で投げることで2回の誘発を狙うことができます。《腐血病の投与》を使用した《死の接吻》の場合、2回《腐血病》トークンの作成を狙えますし、《黒麗蜘蛛のアラクニ》の効果を起動した場合、2回の手札追放を狙える、「暗殺者」クラスの強力なコンボを実現するカードです。

・《記憶の傷跡》+《成りすまし》について

《記憶の傷跡》で前の攻撃の「隠密」をコピーした後、リアクションで《成りすまし》をプレイ(標的)して別の「隠密」をコピーした場合、能力を2重に持つことが可能です。

上記の画像だと《感染》と《黒麗の標的》の効果を併せ持った攻撃アクションになります。

《抜け落ちたアラクニ》高レアリティカード優先度

カードを揃える優先順位は上記と考えています。
《目撃者の抹殺》+《虚弱症の魔本》、《死の接吻》+《タランチュラの毒素》+《短刀の妙技》、《惹きつける予後》+《ほんの切り傷》など組み合わさることで強いカードが多いので、それらは同時に採用できると理想的ですね。装備品については《短刀の妙技》や《フィエンダルの春のチュニック》は定番装備ですが、足装備や頭装備は「アーモリーデッキ」収録の装備品も競技シーンで使用されうる性能をしており、置き換わる可能性があります。

環境にもよりますが、いったん優先度は下げても大丈夫かもしれません。
「暗殺者」クラスの活躍しているマジェスティックカードと、汎用の高レアリティカードを多数紹介していますが、この辺りを押さえたら《傀儡・アラクニ》など他の「暗殺者」クラスを組み易いのは利点です。

以上です!
「暗殺者」クラスはフレッシュ&ブラッドの中で最も相手の妨害が得意なクラス。相手に干渉したり、読みあいが好きな方には「アーモリーデッキ:アラクニ」からCC構築を始めるのがオススメです!

お読みいただきありがとうございました。


Hiroyuki Tansei/どくいろ @fab_dokuiro
お気に入りヒーロー:《Lexi》,《Fai》,《Kayo》
お気に入りカード:《Art of War》
ホームショップ:TableGameCafe’Shuffle、TCG Shop Go Again
史上初の日本選手権で優勝。CallingTokyoTop8。CallingKobeTop4。日本屈指の強豪プレイヤー。手数、打点を読む洞察力が強み。アグロデッキが得意。

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