FaBにおけるアーキタイプとゲームレンジの考え方

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FaBを含むカードゲームに関する記事を読むとアグロ、ミッドレンジ、コントロールなどの単語が出てくることがあります。これらはそのデッキが属する「アーキタイプ」のことです。「アーキタイプ」とはTCGにある概念で、「デッキの大枠」を指します。ざっくり、アグロは攻撃的で短期決戦を狙うデッキ。逆に、コントロールは低速で相手を邪魔して長期戦を制するデッキ。ミッドレンジはその間の中速、といった感じで使われます。
FaBにおけるアーキタイプの種別は以下で使われています。

FaBにおけるアーキタイプ

※これらの用語は公式ではなく、俗称です。また、定義においてはある程度個人差や地域差がある為、筆者個人の考えが反映されています。

【アグロ】
ゲームレンジ:最速でゲームを終了させることを狙う
構築:4-5枚のカードを攻撃に使用できる構成で組まれることが多い
終了ターンの目安(CC):6-9ターン
代表的なヒーロー:《アウローラ》、《シンドラ》、《ダッシュ I/O》など

【ミッドレンジ】
ゲームレンジ:アグロよりも防御的なカードを入れて、1段遅いゲームレンジで戦う
構築:1ターンで2-3枚のカードを攻撃に使用する構成で組まれることが多い
終了ターンの目安(CC):10-15ターン
代表的なヒーロー:《アイラ》、《フローリアン》、《カッサイ》など

【コントロール】
ゲームレンジ:最遅のゲームレンジで戦う
構築:防御的なカードが多く、1ターンで攻撃に使用するカードは1-2枚で組まれることが多い
終了ターンの目安(CC):20ターン以上
代表的なヒーロー:《ヌゥ》、《ブラーボ》、《ヤール》など

【コンボ】
ゲームレンジ:ゲームごとに異なる
構築:準備をするためのカードで構築され、準備中は2-3枚を防御に使用することが多い
終了ターンの目安(CC):コンボが決まったターン、もしくはそこから数ターン以内
代表的なヒーロー:《ケイノ》、《ヴァーダンス》、《ヴィセライ》

これらのアーキタイプを判別する上で、特に分かりやすいのはゲームレンジでしょう。それらのヒーロー・デッキが強い時間帯をイメージすると良いかもしれません。

アグロはゲーム開始から中盤までは強力ですが、デッキが一周するとピッチに使用した青いカードを重ね引いたりして、徐々に出力が落ちていきます。また、ピッチをしないようなデッキの場合、デッキが切れやすい構造になっています。ミッドレンジは基本的にターンを重ねるほど有利になっていく構造なので、中盤のターンが一番強力です。序盤はヒーロー能力がないけれど、達成すると真価を発揮する《フローリアン》は分かりやすい例ですね。コントロールは序中盤の表現価値ではアグロ・ミッドレンジに押される展開が続きますが、耐え続けて、相手の出力が落ちてきた終盤に逆転します。「ガーディアン」クラス等が得意とする戦法です。

ゲームレンジによる試合への影響で分かりやすいのは《フィエンダルの春のチュニック》でしょう。

《アウローラ》や《ヴィセライ》はアグロ相手には焼き戻し2点の防御値で、ライフの優位を保ちやすかったり、ヒット時効果を防げるのが強力なので《双対の外殻》を装備します。

アグロ相手に《フィエンダルの春のチュニック》を装備しても1-2回の起動で終わることが多いため、あまり有効ではありません。逆に《ヌゥ》や《フローリアン》相手の時、試合のターンが長くなり、3回以上の起動が見込めるマッチアップでは《フィエンダルの春のチュニック》を装備して、ゲーム中に出せる表現価値を高めます。

また、少しややこしい話ですが、複数のアーキタイプの要素を持つヒーローも一定数います。構築によりアーキタイプが変わるものもいれば、サイドインアウトで使い分けるヒーローもいます。具体例としては、《ゼン》や《アイラ》はアグロ-ミッドレンジまで構築やサイドインアウトで調整可能です。

アグロ相手には《宙返り》や《Wax On》などの防御リアクションを多くとり、ミッドレンジになることができ、《エニグマ》相手や《フローリアン》相手など、自分が攻めに回った方が勝機が高いマッチアップでは防御リアクションをほぼ入れずに攻撃アクションカードをサイドインことでゲームレンジを変更します。
《ヴィセライ》は今はアグロデッキが主流ですが、「亀ヴィセライ」と呼ばれるコントロール・コンボデッキも存在しました。《ダッシュ》はアグロデッキとコントロールデッキの両極端な顔を持ちます。

次に、アーキタイプの考え方の活かし方を解説します。

アーキタイプを活かした考え方

デッキを調整する際や、サイドインアウト、メタを分析する際にアーキタイプの考え方は大きく役に立ちます。
デッキを調整する際に、環境に多そうなヒーローを列挙していき、例えば《シンドラ》や《アウローラ》が多いな、と思える状況は「アグロ環境」です。そういった場合はサイドボーディングに防御リアクションを増やしたり、妨害効果を持つ攻撃アクションが強力になります。どちらも「続行」による連続攻撃を得意とするアグロなので、《吹雪》や《脊椎の粉砕》のような続行に強いカードが有効です。

逆にミッドレンジ環境やコントロール環境では防御リアクションや《吹雪》等は強くありません。毎ゲーム山札を使い切るような低速環境なら、山札を分厚くできるサイド構成や、《Remembrance》のような山札修復カードのバリューが上がります。

また、ヒーローによっては「このヒーローはこのアーキタイプに強い」と言えることもあります。例えば《エニグマ》は防御的なヒーローにめっぽう強いので、「コントロール」系統に基本的に有利であるため、デッキ切れ対策はほぼ要りません。

なので、《エニグマ》は苦手なアグロ対策と、攻撃手段を増やす必要があるミラーマッチなどにサイドスロットを割くことが多いです。このように、有利不利を把握しておくことで、不要なサイドカードを無くしたり、ゲームプランを立てやすくなります。

主要なデッキの共通項を見つけよう

アーキタイプに似た考えですが、主要なデッキ複数種に有効なサイドカードは良いサイドカードになります。その際に、デッキの共通項を見つける、ということが大切です。ではクイズです。《アウローラ》、《ヌゥ》、《傀儡・アラクニ》の共通項は何でしょうか?

それは0コストの攻撃アクションを主軸に戦うことです。

これらのヒーローに有効な点と、《Wax off》とのシナジーにより、半年ほど前は採用実績がほぼなかった《Wax On》は今はよく見かけるサイドカードになっています。

このように、共通項を見出すことで、環境に合わせて有用なサイドカードを採用することができます。
《それで終わりか?》は《シンドラ》、《ゼン》、《アウローラ》はそれぞれゲーム中に複数回攻撃力2以下の攻撃をしてくるため、効果の達成を満たしやすい優良なサイドカードです。

また、初心者にありがちなミスとして、こちらが攻めるべき試合なのにも関わらず、防御リアクションをサイドインしてしまい、攻めが弱くなってしまうということがあります。相手が3枚防御して格納庫に置いてパスや、4枚防御に使用したターンに以下のような手札を引いていると「攻撃に回れる優位な状況なのに攻撃が弱くなってしまう」という事態が起きます。

これも、アーキタイプやゲームレンジの考え方を活かせば解決できます。基本的な考え方として「自分よりも遅いゲームレンジの相手に防御的なカードは弱い」ということは言えます。(※ただし、暗殺者クラスや《ドリンシア》相手には防御リアクションは強力なので必要です)
自分が攻撃に回ることが多い側なのか、防御に回る側なのか、を考えましょう。その際にアーキタイプ・ゲームレンジという考え方は役に立つということですね。このような考え方を身に着けると、初めて使用するヒーローや、新環境でもある程度ミスをしないサイドインアウトができるようになります!

以上です!お読み頂きありがとうございました。


Hiroyuki Tansei/どくいろ @fab_dokuiro
お気に入りヒーロー:《Lexi》,《Fai》,《Kayo》
お気に入りカード:《Art of War》
ホームショップ:TableGameCafe’Shuffle、TCG Shop Go Again
史上初の日本選手権で優勝。CallingTokyoTop8。日本屈指の強豪プレイヤー。手数、打点を読む洞察力が強み。アグロデッキが得意。

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