2025年1月31日発売予定の新セット「混転の餌食/The Hunted」、新ヒーロー達も公開されて、概ねどのようなセットなのか見えて来ました。
ここで、少し気が早いですが、「混転の餌食/The Hunted」の新ヒーロー達で活躍しそうな昔のカード、それもMajestic以上のレアリティを中心に把握しといちゃおう!というのが今回の記事の主旨です。
目次
《傀儡・アラクニ》の特徴と、使いそうなカード
《傀儡・アラクニ》は、「混沌」という新たなタレントを持った暗殺者ヒーローです。「混沌」カードはまだまだ未知数ですが、相手が「標的」されていると、ターン終了時にランダムなヒーローに変身する「混沌」らしさが楽しめるヒーローになりそうです。「標的」にしていた場合、「隠密」の攻撃を強化し、変身先の多くも「隠密」を強化することから、「隠密」を持つ攻撃アクションを主軸に戦う暗殺者になりそうです。
「標的」は何かしらの効果で対戦相手を「標的」状態にし、攻撃がヒットするまで「標的」状態を維持するという能力のようです。(肝心の「標的」にする手段はまだ全貌が分かりませんが…)
《傀儡・アラクニ》注目カード①《Infiltrate》
「隠密」とヒット時に相手のデッキトップを追放し、その追放したカードを次の自分ターン終了時までプレイ可能にしてくれる攻撃アクションです。「隠密」攻撃アクションは多くが低レアリティで、なんと2024年時点でMajesticの「隠密」は3種しか印刷されておらず、その貴重な1種が今回紹介する《Infiltrate》です。
ヒット時に追放するカードが有効に使えるとは限らない点や《ヌゥ》は赤い「隠密」を必要としていない点などから目立たないカードでしたが、ここにきて《傀儡・アラクニ》は赤い「隠密」を求めていそうなので注目が集まっています。
注目カード②《虚弱症の魔本》
使用可能な暗殺者・レンジャークラスを持つヒーローならほぼ3枚採用される、表現価値の化け物カード。身も蓋もないですが、単純に強いカードなので恐らく《傀儡・アラクニ》でも使用することになりそうです。《傀儡・アラクニ》に興味がある方は早めに抑えておいた方が良いかも!もし《傀儡・アラクニ》で使わなくても暗殺者カードを流用して《ウズリ》や《ヌゥ》で遊ぶ際に活躍してくれます。
注目カード③《目撃者の抹殺》
《傀儡・アラクニ》自体とシナジーがあるわけではありませんが、シンプルに単体性能が高い点と、《虚弱症の魔本》との圧倒的なシナジーから採用しそうに思えます。「隠密」ではなく「契約」なので、各種「アラクニ」の効果と相性は良くないですが、最低限、防御値3か、変身先ヒーロー能力の「捨てるカード」として運用できます。そうやって墓地に落としておけば、後から引いた《虚弱症の魔本》で《目撃者の抹殺》を回収してプレイする強力な動きに繋がります。
《報復のドラカイ、シンドラ》の特徴と、使いそうなカード
《報復のドラカイ、シンドラ》は王侯・竜系と2種のタレントを持つ忍者ヒーロー。更に「標的」のヒーローに攻撃をヒットさせると《忠義》トークンという、破壊することで次のカードに「竜系」タレントを付与するトークンを出します。ヒーロー能力で、竜系の短剣武器を墓地から回収して装備することができ、更にこの能力のコストは竜系チェインの数だけ軽減される、ということで、理想的な動きは「竜系チェインリンクを3つ以上つなげて」「装備している短剣を何かしらの手段で投げる(=《血脈の深化》のような短剣がダメージを与えた後破壊される効果)」「《シンドラ》の能力で、無料で短剣を回収する」になりそうです。よって注目すべきは「竜系チェインリンクを参照するカード」「短剣シナジーがあるカード」になります!
《シンドラ》注目カード①《Spreading Flames》
「竜系チェインリンクの数」よりも低い基礎値の攻撃力を持つ「竜系の攻撃」を全て+1点強化する効果を持つ攻撃アクションです。少し分かりづらい効果ですが、「竜系チェインリンクの数」が2なら、基礎攻撃力が1以下の竜系の攻撃が+1点されます。《Fai》でよく使用されていたカードですね。
竜系の攻撃を3つ以上連鎖しそうで、かつ基礎攻撃の低いであろう「短剣」を扱う《シンドラ》にはこれ以上なくシナジーする攻撃アクションになりそう!実質《戦の技法》(=《Art of War》)になり得ます。
《シンドラ》注目カード②《短刀の妙技》
複雑なテキストですが、要約すると「短剣1つを破壊する代わりに、相手に1ダメージと、その短剣がヒットした時の効果を発揮させることができる(攻撃中の短剣は効果の対象にできない)」腕装備です。以下、この効果により短剣を破壊してダメージを与えることを「投げる」と記載します。
これまでは主に暗殺者の、優秀なヒット時効果を持つ短剣を投げて、確定でヒット効果を得るために使われて来ました。具体的には防御リアクションの使用に対応して《神経切断のメス》を投げて、防御リアクションを弱体化させたり、《ヌゥ》で《招き寄せの霞刃》を投げることで《ヌゥ》の能力で使用する相手の青いカードに続行を与えるために使用されてきました。
忍者の短剣《調和の小太刀》はヒット効果もなく、ゲーム最終盤まで装備しておきたいので「投げる」効果と相性は悪く、忍者ではほとんど使用されてきませんでした。が、《シンドラ》はヒーロー能力で何回でも短剣を回収できるので、安定したダメージ源になる腕装備となる可能性があります。
さらに、1ターン中のヒット数も稼げるため、《機運の仮面》とも相性が良いですね。3回目の攻撃アクションが防がれた後に、短剣を投げることで連続ヒット数を稼ぐことで、次の攻撃アクションにヒット時のドロー効果を付けやすくなります。まだ公開されていない「竜系・短剣」との相性次第ではありますが、期待の腕装備です。
《双刃のドラカイ、ファング》の特徴と、使いそうなカード
《双刃のドラカイ、ファング》は《シンドラ》同様、王侯・竜系の2つのタレントを持つ戦士。「標的」のヒーローに攻撃をヒットさせると「忠義」トークンを出すという《シンドラ》と共通の効果と、「忠義」トークンが3つ以上ある場合、短剣の攻撃コストが1減るという、短剣に特化した戦士クラスです。「忠義」トークンを維持するためには以下3つの方法が要求されます。
①竜系カードをプレイする
②「標的」のヒーローに攻撃をヒットさせて、ヒーロー能力で「忠義」トークンを出す
③カードの効果で「忠義」トークンを出す
これらの条件どれかを達成しながら「忠義」を貯めていく必要があるので、「忠義」トークンを出すカードや、短剣で攻撃した後に「竜系」の攻撃アクションをプレイして終了するような構築が要求されそう!
また、《永年の忠誠》や《乱舞の構え》のような、「短剣に追加で攻撃する権利を与える」効果のカードも公開されています。短剣を強化して、1コスト減らした状態で連続攻撃することで、爆発的なターンを作れそうです。
《ファング》注目カード①《旋風の刃》
0コストで2回、武器の攻撃を+2する強力な攻撃リアクションで、《ドリンシア》や《カッサイ》などの戦士ヒーローで多用されてきました。0コストで4点になり、リアクションのため終盤の1-2点の攻防でトドメになり得て強力。守りに使っても防御値3と隙がありません。超優等生なので、おそらく両手に短剣を持つであろう《ファング》でも採用することになるのではないでしょうか。
《ファング》注目カード②《Oath of Steel》
このターン、武器で攻撃するたびに、その武器に+1カウンターが置かれるアクションです。この効果により置かれた+1カウンターはターン終了時に取り除かれるため、一時的な強化ですが、同じ武器で1ターンに何回も攻撃することで真価を発揮します。《Oath of Steel》と、《永年の忠誠》や《乱舞の構え》を併用することで、爆発力のあるターンを作ることができます。仮に《ファング》が1点続行の短剣を2つ装備する場合、前のターンに《乱舞の構え》をプレイしておいて、《Oath of Steel》プレイすれば、+カウンターを合計4つ置くことができ、2点、3点、2点、3点と攻撃することができ、《Oath of Steel》により6点のダメージを獲得していることになります。ここに更に追加攻撃のカードが絡めばより爆発力が上がります。複数枚のカードを組み合わせた、コンボ的な要素があるため、常に強く使うのは難しいですが、次の《揺らめく燐火》になるかもしれません。
「混転の餌食/The Hunted」注目、短剣シナジーカード達
お気づきの方もいるかもしれませんが、「混転の餌食/The Hunted」は非常に「短剣」推しのセットです。《シンドラ》は竜系の短剣を回収し、《ファング》は竜系の短剣のコストを軽減、《傀儡・アラクニ》も恐らく短剣を装備して、変身先の《タランチュラのアラクニ》は短剣を強化します。そんなわけで、既存の「短剣」に関連するカードに注目が集まっています。時代は短剣!
「短剣」関連注目カード①《Knives Out》
《Knives Out》はこのターン、自分の短剣全ての攻撃力を+1するシンプルな攻撃リアクションですが、《シンドラ》では短剣で攻撃し、「投げて」再装備してまた攻撃、ということができれば、4回短剣による攻撃が可能。+4点になりえます。青の防御値3で、プレイ時に4点以上になる可能性があるカードというのは強力なので、注目しています。
「短剣」関連注目カード②《Stab Wound》
この攻撃のヒット時、この戦闘チェインで短剣がヒットしている数だけ、追加でライフを失わせる効果を持った攻撃アクションです。《シンドラ》や《傀儡・アラクニ》で短剣を複数回ヒットさせた後にプレイすれば、相手に防御を強要できる0コストの青になりそうです。
「短剣」関連注目カード③《Concealed Blade》
暗殺者か忍者の攻撃アクションに+1点と、「ヒット時、インベントリから短剣を装備しなおすことができる」という珍しい効果を持つ攻撃リアクション。これは《シンドラ》よりも《傀儡・アラクニ》と相性が良さそうなカードです。《タランチュラのアラクニ》の、短剣ヒット時に1点ライフを失わせる効果がある際に腕装備《短刀の妙技》で短剣を「投げ」て1点ダメージ+1点ライフルーズの後、《Concealed Blade》で短剣を補充できると強そうです。暗殺者クラスのヒット時能力を持つ攻撃を通すために《Concealed Blade》を使ってついでに短剣を補充できるのが理想ですね!
以上です!
「混転の餌食/The Hunted」発売まであと1か月ほどありますが、発売後はRtN(国別選手権予選)が全国各地で開催、3月にはCalling神戸開催と発売後はイベントが目白押しになりそうです。今から来年と「混転の餌食」環境が楽しみです!
お読み頂きありがとうございます。
Hiroyuki Tansei/どくいろ @fab_dokuiro
お気に入りヒーロー:《Lexi》,《Fai》,《Kayo》
お気に入りカード:《Art of War》
ホームショップ:TableGameCafe’Shuffle、TCG Shop Go Again
史上初の日本選手権で優勝。CallingTokyoTop8。日本屈指の強豪プレイヤー。手数、打点を読む洞察力が強み。アグロデッキが得意。
みんなのコメント
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ファングで使用出来るようエラッタのアナウンスとかありましたでしょうか?
暗殺者、忍者専用カードなのでKnives Outではファングに期待が持てません…
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