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アーモリーデッキオリジン:ヤール・ヴェトレディ
どうも。おかゆさまです!
ついに11月29日に《ヤール・ヴェトレディ》のアーモリーデッキ オリジンが発売します!
今回は中にレジェンダリー装備が入ったり、
そもそも新ヒーローだったり、
追加の新カードももちろんあったりといたせりつくせり!
私の周りでもアーモリーデッキ発売に伴い色んな声を聞きました。
ヤールカッコいい!!守護者はおじさんと爺さんばっかりだったから
この機会にヤールで守護者デビューしたい!!
あのOldhimと同じ属性!強いんでしょ?
Oldhimとは違うの?具体的な差が知りたい。
とにかく…発売して…すぐに…デッキを組んで遊びたいんだ!!
そんな皆さんの声にお応えするべく、今回はヤールを調整してきたので
ポイントと共にデッキリストを何パターンか紹介します!
0.デッキ作成の前に
早速ヤールに関する話をしていきたいのですが、
その前に、Flesh and Bloodにおける私なりのデッキ作成法について話します。
仮に記事通りデッキを作成したとしても、
プレイしているうち、自分好みに調整したいと思ったときに、
強化したつもりが弱体化したり、
思った通りになっていないような感覚を覚えてしまうことになるでしょう。
FaBは十人十色のデッキ調整が面白さでもあります。
基礎を押さえてデッキ調整があべこべにならないようになりましょう!
私はFaBのデッキを作成する際には大きく3つのことを考えます。
- ヒーローの強みを活かすには最低限何が必要か
- デッキの勝ち方
- メタゲームにはどんなヒーローが存在しているか
1番目、強みを活かすことはデッキに使用できるカードの中で強力なカードを把握しておくことです。
できればどんなヒーローに対してどう強いかも知っておくと、サイドボードの理解が深まります。
特に今回のようにタレント付きのヒーローの場合はカードプールが広いのできちんと把握しておきましょう。
2番目のデッキの勝ち方はファティーグかライフを削りきって勝つかの2パターンしかありません。
環境にダッシュ I/Oのような息切れが早いヒーローが多すぎるなら
ファティーグ(相手のデッキ切れ)を狙う戦略が多くなりますし、
それが難しい相手が多いならどうにかライフを削って勝つしかありません。
もっと深くまで掘り下げると毎ターンの防御カードと攻撃カードの割合も考え出すのですが、
最初は攻撃的なデッキか、防御的なデッキ。
ライフで勝つか、デッキで勝つの2種類ずつを組み合わせて考えればいいでしょう。
3番目のメタゲームに関しては仮想敵をハッキリさせて、それに合わせたデッキを構成する必要があります。
CallingやBattle Hardenedの1ラウンド目を勝てるかどうかはFaBの大会においては重要な意味を持つので
全体的に何%くらいのシェアを誰が占めるのかを意識しましょう。
以上のことを念頭に置いてヤールのデッキを作っていきます。
1.強みを知る
まずは《ヤール・ヴェトレディ》の能力をおさらいしておきましょう。
ヤールは大地と氷の2属性持ちの守護者ヒーローです。
氷カードをプレイした時に相手の装備品が壊れていればそこに凍傷トークンを1つ作成します。
凍傷トークンは既にリビングレジェンドに指定されているOldhimやIyslanderといった
強力なヒーローが使っていたものなので強さは保証されています。
ただしヤールはトークンを装備ゾーンに作成するので、
事前準備として相手の装備品を破壊しなくてはいけません。
まずは装備品をどう壊すかがポイントになります。
能力としてはIyslanderの能力の控えめになった効果ですので、
Oldhimのように防御リアクションの能力で相手のターンを妨害をしたり、
Iyslanderのように相手ターンで凍傷トークンを出して相手の攻撃を妨害できないため
独自の調整が必要になりそうです。
つぎにヤールのデッキで使用できるカードを確認しましょう、
ヤールは2属性持ちのヒーローなので守護者カードに加えて、大地と氷の属性カードが使えます。
大地カードはロゼッタで新加入した腐解カード達が強力ですが、
そこまでデッキに大地カードを入れづらいため、腐解のための条件が若干厳しいです。
氷カードは能力とも関連しているため積極的に使っていきたいカードです。
しかし、そこまで強力な攻撃カードがないので攻撃と妨害を両立できるカードが存在しません。
赤の氷の攻撃アクションカードを採用するかはメタゲームと好みに左右されます。
ただしサポートカードは本当に強力なカードがそろっています。
《Channel Lake Friged》に代表されるアグロキラーのカードは氷の代表的なカードとして
リビングレジェンドヒーローたちの活躍を支えてきたカードです。
存分に相手を苦しめましょう。
守護者カードでは、ヤールがカードイラストにも描かれていて
装備品にも関連している《破砕撃 / Mangle》をどう使うかがポイントになりそうです。
-1カウンターが乗っている装備品を破壊する能力を持ちますが、
「Crush発動の能力であること」、
「相手の装備に-1カウンターが乗っていないときは何もしないこと」の2つが事態を難しくしています。
これがヒット時効果だったり、ないときには別の能力が発動したりすればよかったのですが…。
上手く使えれば強い効果ではあるので、構築で強く使えるように工夫しなければいけません。
さらに汎用カードも守護者と相性のいいカードがそろっています。
アーカイブパックで再録されている0コストの防御リアクション《SInk Below / 群青に沈む》《Fate Foreseen / 予見された宿命》は防御的で行動回数の少ない守護者と相性がいいです。
《Command and Conquer / 征服の命令》は強力なヒット時効果を持っているため対アグロヒーローとの対戦に役立つだけでなく、
防御リアクションも封じれるため「圧倒 / Dominate」を嫌って格納庫に防御リアクションを置きがちな防御的なヒーロー相手にも役立ちます。
そして守護者がプレイする汎用カードで圧倒的な威圧感を示すのが《殴打 / Pummel》です。
2コスト以上のすべての攻撃アクションカードと相性が良いうえに
ダメージ上昇+ヒット時に相手の手札を奪う効果はゲームの流れをひっくり返すパワーがあります。
最近の守護者のトレンドでは《フィエンダルの春のチュニック / Fyendal’s Spring Tunic》を装備するのが一般的ですので、
青ピッチで2コスト攻撃アクションカードをプレイして、チュニックから1リソースを生み出して《殴打 / Pummel》をプレイしたり、
4コスト攻撃アクションカード + 《殴打 / Pummel》が青2枚でプレイしたりと
とにかく守護者の行動回数の少なさをカバーする強力な1枚です。
慣れてきたら相手に《殴打 / Pummel》を持っていると思わせて
たくさん防御してもらったあとに《癒しの印 / Sigil of Solace》をプレイしたり、
《森の果実 / Fruits of the Forest》をインスタントでプレイして相手を手のひらで転がしましょう。
とにかくタレント持ちのヒーローはカードプールが広いです。
2属性もあれば複数のデッキタイプが存在するのは当たり前なので
メタゲームや自分の好みに合わせてカードを選択していきましょう。
2.いかにして勝利するか
カードプールを大まかに把握できたところで、
ヤールでどう勝つかを考えてみましょう。
まずは環境のデッキをファティーグ(デッキ切れ)できるかどうかを考えてみます。
個人的には環境に存在するデッキの1/3以上をファティーグできれば合格です。
デッキ切れの早い機械技師やレンジャーなどの武器で攻撃できないヒーローたちは
ファティーグデッキとしてはデッキ切れを狙いたい相手です。
ファティーグデッキに必要なのは強力な、武器防具・防御手段・回復手段・妨害手段の総合力です。
変な言い方になってしまいますが、簡単に言うと
相手の勢いを少しだけ削ることで相手のターンの攻撃をマイルドにして、
それを高い防御手段で受けることを毎ターンだらだらと続けることで
いつの間にか相手のデッキが無くなっているが、なぜかこっちのデッキはなくなっていない状態。
これがベストです。
相手に全力を出させないうちにゲームが終わっている、柔術の師範のような戦い方をしなければいけません。
ライフが変動していなくても、先にこちらのデッキが無くなってしまえば負けてしまうので
相手の攻撃での消費カード > 自分の防御での消費カード の状態が求められます。
ピッチをして防御や回復ができる1枚でカード2枚分の働きをするカードが多いデッキがマッチしています。
つい先日ファティーグデッキの要となっていた《祝福への感謝 / Count Your Blessing》の青が禁止になってしまいました。
それを考慮して現状のプールがファティーグに適しているかを判断していきましょう。
・装備品 を見てファティーグに適していそうか考えよう
全てを考察すると書ききれなさそうなため、
一旦装備品だけを見てファティーグが出来そうか見てみることにします。
現在使える装備品は防御力こそ高いものの、
相手の攻撃をカードを消費せずに継続的に受けれる装備は《Rampart of the Ram’s Head》しかありません。
かつて最強武器だった《Winter’s Wail》は《Oldhim, Grandfather of Eternity》と共に消え、
さらに《Crown of Seeds》も禁止されてしまったため装備の選択肢が意外と少ないです。
せめてどちらかでもあれば世界が変わったのですが、そこまで甘くなかった。
新装備の《冷厳な尖端、サミット / Summit, the Unforgiving》はヒット時効果を持ち、
条件を満たせば打点も高いので一見ファティーグ向きに見えます。
しかしヒット時効果があるのは相手の装備が壊れているときのみで、勢いを削ぎたい序盤中盤には効果がありません。
さらに攻撃力が上昇するのは盾の破壊後になるので壊れない盾である《Rampart of the Ram’s Head》とは両立できません。
さらにさらには攻撃に6リソースかかるため青1枚が余った手札などの使い道になれず、
これで攻撃するにしても2枚の手札を残さなければいけないためファティーグデッキにはあまり向いていないといえるでしょう。
今のところの装備では積極的にファティーグを狙ったほうがいいとは言えなさそうです!
特殊な構築をすれば一部のデッキをファティーグすることはできそうですが、
現状の環境には遅いデッキに強い《エニグマ》が存在しているため素直に
相手のライフを削って勝つデッキを作成することにします!
3.仮想敵をはっきりさせよう
デッキの方向性が決まったのでデッキタイプごとに仮想敵を設定し、
構築したデッキで相手にしたときにどれくらいの相性なのかを想定しましょう。
・攻撃的で序中盤に強いアグロ
・中盤終盤に強いミッドレンジ
・終盤に強いコントロール
3つのデッキタイプで環境に存在しているヒーローを当てはめ、
それが全体の何%を占めるのかがわかればデッキの立ち位置の良し悪しがわかります。
ロゼッタ後期環境で存在しているヒーローを3つのデッキタイプに当てはめると
・アグロ( アウローラ ヴィセライ ダッシュ I/O )
・ミッドレンジ( エニグマ フローリアン アイラ )
・コントロール( ? )
今環境はアグロデッキが強く、
《祝福への感謝 / Count Your Blessing》の禁止がありコントロールデッキはほとんど存在していません。
デッキごとの分布を考えてみても
・アグロ 50%
・ミッドレンジ 40%
・コントロール 10%
くらいになりそうです。
つまりデッキの指針はアグロに強いことは前提とし、
コントロールにはほとんど当たらないものとしてデッキを作成してもよさそうです。
これをふまえてデッキを何個か作成してきたので、相性と共に見ていきましょう。
4.デッキ紹介
※相性で使用しているマークについては以下の通りです。
×明確に不利
△5分~少々不利
〇5分~少々有利
◎明確に有利
アグロヤール
対 アグロ 〇 ( ヴィセライ△ アウローラ〇 ダッシュ I/O◎)
対 ミッドレンジ △ ( エニグマ△ フローリアン〇 アイラ△)
攻撃的なカードをプレイすることで相手に装備を使わせ、
ヒーロー能力やブロックによるさらに有利をとっていく構築です。
対アグロには《Blizard》や《Channel Lake Friged》といった氷の妨害カードで
相手の攻撃を緩やかにして余裕を作り、
赤と黄の《殴打 / Pummel》で相手の手札を奪いながらライフも奪っていきます。
ミッドレンジには1発の攻撃よりも「圧倒 / Dominate」と続行持ちの攻撃を使って攻勢を仕掛けます。
環境に存在するヒーローとはある程度戦えますが、
とても有利な対面というものはなく、五分五分なマッチアップが多いでしょう。
サミットがハンマーでもクラブでもないため殴打の対象にならない点は注意。
従来の守護者の”肉を切らせて骨を断つ”動きが好みな人にオススメです。
大地ヤール
対アグロ △ ( ヴィセライ△ アウローラ△ ダッシュI/O △ )
対ミッドレンジ△ ( エニグマ△ フローリアン△ アイラ△)
攻撃の大地、妨害の氷。両方を兼ね揃え最強。
…というマインドを持って作成したデッキ。
ロゼッタで追加された大地の腐解カードの強さはフローリアンで実証済みなのだから
これを打ちながら氷の強力な妨害カードでバックアップすれば最強。なはずだったのですが…。
プレイしてみると、ヤールの強さを発揮するためにある程度氷カードを投入したことで
予想以上に腐解の条件を達成するのが難しく、
さらには1回目の腐解を《絡み根の外殻 / Rootbound Carapace》で達成しないと
1発目の腐解カードのパワーが低いことも相まってプレッシャーがありません。
さらにはフローリアンのように大地カードを追放していくことによる能力の解放がなく、
さらにさらに腐解カードはヒット時の効果がないため相手の防具も使わせられない。
なんだかちんぷんかんぷんなデッキに仕上がってしまいました。
私はここで調整をやめてしまったのですが、もう少し大地カードを増やせばいけるかもしれません。
大地ヤールに特別な思いがなければ素直にフローリアンを使ったほうが良さそうです。
氷ヤール
対アグロ ◎ ( ヴィセライ〇 アウローラ◎ ダッシュI/O ◎ )
対ミッドレンジ△ ( エニグマ× フローリアン× アイラ△)
対アグロならやはり氷が強い!
赤の氷攻撃アクションカードをプレイすれば能力が誘発し、
さらに攻撃がもつヒット時効果もあるため予想以上に妨害力が高いです。
ほとんどのカードが氷なことでChannelの維持も容易で、ほとんどの場合で2ターン以上維持できます。
ただし赤の氷攻撃アクションカードのパワーが少し貧弱なため、
ミッドレンジに対する勝率はかなり悪いでしょう。
続行のカードもほとんどとれないため対ミッドレンジは圧倒付与でどうにかするしかありません。
対アグロで守護者の硬さを実感したい人や
コントロール系のデッキが好きな人にはオススメできる構築です。
5.まとめ
今回はアーモリーデッキオリジン ヤール・ヴェトレディ発売に向けて
デッキ構築について説明しつつデッキレシピを紹介しました。
少し長くなってしまいましたが、いかがだったでしょうか。
ヤールは2属性ヒーローということもあり、かなり構築に幅のあるヒーローです。
ここからFaBを始めるにはオススメのヒーローと言えます。
プレイするうちに自分好みや環境によってデッキが変わっていく楽しみがありそうです。
ファティーグ型やもっとアグレッシブなアグロ型も組めそうなので調整は長い目で行いましょう。
発売後、最初の大型大会はCalling クアラルンプールです。
もしかしたらトップ8にヤールの姿があるかもしれませんね。
皆さんヤール楽しみましょう!ご拝読ありがとうございました!
おかゆさま @okayusama
お気に入りヒーロー:《Kano》,《Azalea》,《Lexi》
お気に入りカード:《Blazing Aether》
ホームショップ:TCG Shop Go Again
史上初の日本選手権でTOP4。Battle Hardened東京でもTOP4。調整チーム「OkayuPirates」船長
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