Flesh and Bloodの上達方法

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Flesh and Bloodはヒーロー毎に個性的な戦略があり、プレイの選択肢が多いため、毎回プレイ感が異なり、かつ分岐のある戦いが楽しめます。反面、最適な選択肢が取れていなかったり、相手のヒーローの対策がとれていないとなかなか勝利できないゲームでもあります。

今回は、そんなFaBを上達していくための考え方、練習方法などを紹介する記事になります。

個人的にも新しいヒーローを練習する際や、新環境では、以下書いていくようなステップを意識しながら練習し、リストを調整していっています。

注意として、この記事で紹介するのはあくまで一例です。人によってよって合わない練習法や、考え方があるかと思います。この記事の練習法が上手くいかなかったりしても気落ちする必要は一切ありません。

①基礎練習-表現価値的に損しないプレイができるようになるまで-

自分は新しいデッキやヒーローを練習する際、まずはそのデッキの手札4枚を損することなくプレイできるようにする練習から始めます。「損することなくプレイする」というのは「表現価値」に準拠します。表現価値って何?という方はこちらの記事を読んでから以下読み進めるのをおススメします。
表現価値的に損しないプレイの練習方法は多岐にわたります。

A:一人回し練習
「実際にデッキから4枚を引いて、どうプレイするのが一番表現価値的に得するか」を繰り返す練習方法です。

例えばこんな手札なら、「赤と黄をピッチして《Raging Onslaught》をプレイはできるが、手札3枚を使って7点の攻撃をするより、《Raging Onslaught》2枚を防御に使用して《Woundling Blow》で3点の攻撃をしかえせば、防御で6点、攻撃で3点で3枚で9点分の効率になっていて優れているし、《Pummel》は格納庫に残しておくのが良いな」といった判断をする、という練習です。

B:Fabraryのドロー4で一人回し練習
実際に手元にデッキがなくても、Fabraryの「ドロー4」機能を使うだけでも上記の練習が可能です。ただ、格納庫にカードを残したり、場にカードを出していくといった練習はできないので、そういったプレイも込みでデジタルで練習したい場合は続く、C・Dの練習方法をおススメします。
Fabraryについての解説記事はこちら
Fabraryのリンクはこちら

C:Talisharで一人回し練習
TalisharというツールでSingle Playerモードを使うことでAI相手に一人回しができます。
Talisharについての解説記事はこちら
Talisharのリンクはこちら

D:Felt Tableで一人回し練習
Felt Tableというツールでも「Quick Play」からAI相手の対戦ができるので、AIと対戦しながら「上記の表現価値について」を考えながらプレイしていく練習ができます。
FeltTableのリンクはこちら

まずは自分のデッキをしっかり動かせることを目標に、ってことですね!

上記の「点数効率」「表現価値」の考え方は実際に大会や練習でプレイする際に、「どのプレイをすべきなのか」の指標となります。勿論、ゲームプランやFatigueを見据えたピッチスタッキングなどが絡んでくると「このターンの最適なプレイ」が正解とはならないケースもありますが、それは変則的・応用となるプレイなので、まずは基礎から!ということですね。

上記の例だけだとシンプルですが、ヒーロー能力や装備品も込みで「最適なプレイ」となると結構慣れが必要です。ステップアップすると、ここで《Command and Conquer》をプレイされたとしたらどうしよう、といった仮定や、お互いライフが3以下の状況ならどうしよう、といった仮定をしていくのもオススメです。

②各ヒーローの対策-サイドインアウトやゲームプランの把握-

①は自分のデッキやヒーローについて熟知し、使いこなせるようになるための練習でした。

次のステップとして必要なのは「相手を知ること」です。

自分の使うヒーローによって注意すべきカードや対策すべきことは変わります。例えば《アザレア》を使用しているとき、対戦相手が《Warmonger’s Diplomacy》を採用しているかどうかで最適なプレイや装備品の選択が変わります。

《アザレア》は基本的に腕装備として《Bulls’ Eye Bracers》を装備して連続攻撃ができるようにしておきたいですが、《Warmonger’s Diplomacy》を採用している相手には、《Warmonger’s Diplomacy》への対策として、《長引きの指抜き手袋》を装備したいです。(《アザレア》は《Warmonger’s Diplomacy》をプレイされると、強化した矢で攻撃することが難しくなり、どうしても弱い動きになってしまいがちですが、《長引きの指抜き手袋》があれば一回は強化した矢で攻撃できます)

自分のヒーローがされて嫌なこと、不利とする戦略や対策カード、負けパターンについて学び、「その負け方をしないためにはどうすべきか」を把握していきましょう。

Hit時能力や攻撃リアクションに負けたのなら防御リアクションを増やしたり、アグロ相手には嫌がってくれる妨害効果持ちの攻撃アクションを増やしたりといった対策を覚えていくステップです。サイドインアウトの基礎について解説しているこちらの記事も参考になるかもしれません。

全ヒーロー相手に完璧なサイドインアウトやゲームプランを把握していくのは非常に時間がかかるので、大会が近い場合などは主要なヒーローや苦手なヒーローに特化して練習するのがおススメです。
主要なヒーローは直近の大会結果で使用者が多いヒーローTop5を目安に、苦手なヒーローはFabraryの統計から確認するのがオススメです。

大会結果は当サイトの「環境ウォッチング」で確認できます。

苦手なヒーローは「Fabraryの統計欄」から確認しましょう。勝率45%を切っているなら不利マッチになります。

また、サイドインアウトだけではなく、ゲームプランも絡んできます。ゲームプランについてはこちらの記事で解説しています。通常のプレイではなく、ピッチスタッキングや、特定のキーカードを軸に据える、などのゲームプランがあります。

このステップの練習のアプローチとしては何種類かあります。

A:分からないうちはメインボードのまま対戦し、負けながら覚えていく
ArmoryやTalisharで何戦もこなす必要がありますが、経験が血肉となり身に付くやり方です。漫然と対戦するのではなく、負けた時に「なぜ負けたのか」「どうすべきだったのか」を考えるのがポイントになります。

「なぜ負けたのか」「どうすべきだったのか」がわからない時は、Armoryの場合なら対戦相手に直接聞くのも有益です。Talisharの場合は対戦相手に質問することは難しいので、SNSで有識者に質問したり、ネットで資料を漁るのが良いでしょう。

B:対戦動画を見る
こちらは座学的なアプローチです。「Eye of Ophidia」というサイトでは過去の対戦動画、配信がまとめられており、更にヒーローを指定しての検索や、期間を指定しての検索ができます。(リンクはこちら)「《ケイノ》相手には秘術防壁を何枚装備すべきなんだろう」といった確認が気軽にできます。多くは競技レベルの戦いですので、試合展開も含めて確認することで、ゲームプランも学べるのでオススメです。あまり過去の対戦だと環境やカードが変わりすぎており参考にならないことはあるので、その点には注意しましょう。

C:マッチアップガイド機能を活用する
Fabraryの一部のリストには「マッチアップ」ガイドが付いています。

これはこのヒーローと対戦する時にはこうサイドインアウトするよ、という情報を登録している機能であり、マッチアップ付きのリストを使用することで、Talisharですぐそのサイドインアウトで対戦することができます。Talisharで対戦しない方でも、サイドインアウトガイドに従ってプレイすることで、「こうすべきなんだ」というのは学んでいけるでしょう。

D:分からないデッキは自分で使用して動きを把握する
「幻術士」や「ルーン剣士」などのクラスはヒーローやクラス特有のギミックが多く、対戦しているだけだと、どのカードによりどの効果が発生しているのかが分かりづらいです。

そういったヒーローは自分が使用してみると一気に理解できることがあります。個人的な練習方法として、流行しているヒーローや、相手していてよくわからないヒーローは、数回で良いので自分で使用してみることにしています。数回程度で良いので使用してみることで、「こういう防御をされると困る」「こういう手札の時はこういう攻撃をしかけてくる」ということが分かり、グッと対戦相手のヒーローの理解度が上がるので、おススメです。

③特殊なゲームプランが要求されるマッチアップの練習

②をさらに進展させた内容になります。具体的にはFatigueを狙ってくる対戦相手や、「幻術士」クラス、「魔術師」クラスなど特殊な戦い方をしてくるヒーロー相手に最適なプレイングを覚えていくステップになります。

「Fatigue相手にはデッキを増やすべきなのか、ピッチスタッキングで対策すべきなのか」「幻術士にはポッパーを何枚採用すべきなのか」などなど、専用の対策が求められるヒーローへの細かい調整のフェイズです。これらは自分が使用するヒーローによりそれぞれ事情が異なるので、なかなか一貫した知識として蓄積しづらい分野になります。

環境にもよりますが、これらのデッキと対戦するのは1つの大会に出た際に1回あるかどうかという程度です。が、そこで練習不足や調整不足で負けてしまうと、大会では大きな影響を持ちます。この辺りの調整を踏まえて、サイドやメインのリストが変わればまた②のステップに戻ることもあります。最終的な調整はこの辺りを往復しながら完了します。

具体的な練習方法としては、

A:Talisharでヒーローを探して対戦する
特定のヒーローとの対戦がしたい場合、既に建てられている部屋を探し、目当てのヒーローが建てている部屋に飛び込む方法と、部屋名を設定して「Looking for 〇〇(ヒーロー名)」と記載するなどの方法があります。前者の方法は時に根気が求められます。後者の方法はTalisharの有料会員の場合、設定できます。

B:コミュニティで目当てのヒーローが得意な人を見つけてスパー練習をする
こちらのやり方がオススメではありますが、ある程度既にコミュニティがある人向けの練習方法となります。スパー練習をする場合は、先手後手を均等になるようにしたり、何回もリストを変えてしまわないように気を付けましょう。Aのリストで3戦やり、その後サイドプランを変更して2戦してみる、といったような練習がおススメです。

C:自分で使用してみて動きを把握する
こちらも②で紹介した内容ですが、③ステップでも有効です。ただ、特殊なヒーローの場合、慣れるのに時間がかかることも多いので、②より少しおススメ度は下がります。大変な分、一度、使いこなせるようになれば糧になるのは間違いないです。

まとめ

①まずは基礎練習!自分のデッキをしっかり使いこなせるように練習しましょう

②次は相手を知っていくステップ!相手に応じたサイドインアウトやゲームプランを練習していこう

③最後は少数派のマッチアップを詰めて、リストの細部を調整!

最後に、練習及び、大会に出る前に大切な考え方を書いておきます。
すべてのヒーロー/戦略に対応するのは困難なので、時には「このマッチは不利なのでなるべく自分がツイてる前提でプレイして最大値を出す」といったプレイ、「このヒーローに当たったら諦らめる!まぁ今の環境、使用者少ないでしょ……」といった「割り切り」が最適な回答になることもあります。その辺りはメタゲームやプレイヤーの判断に委ねられますが、考え方の一つとして持っておくことはオススメします。「このヒーローに負けるってことはダメなんだ」と思いすぎるのは良くない!ということですね。


以上です。お読み頂きありがとうございました。


Hiroyuki Tansei/どくいろ @fab_dokuiro
お気に入りヒーロー:《Lexi》,《Fai》,《Kayo》
お気に入りカード:《Art of War》
ホームショップ:TableGameCafe’Shuffle、TCG Shop Go Again
史上初の日本選手権で優勝。CallingTokyoTop8。日本屈指の強豪プレイヤー。手数、打点を読む洞察力が強み。アグロデッキが得意。


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