【ステップアップ!】実戦で役に立つ小テクプレイング例

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今回は自分が初心者の頃に理解するのに苦労したルール絡みの話をやります。細かいルールは把握していなくてもFaBはプレイできるゲームですが、知ってると知っていないで損してしまう状況があるルールがいくつかあります。今回はその中でも、特に実戦で役立つものを3つ紹介します。

「戦闘チェインを閉じる」について

攻撃をすると発生する”戦闘チェイン”はFaB独自のシステムです。続行を持つ攻撃をしている場合、戦闘チェインは継続されていきますが、攻撃を解決した後、アクティブプレイヤーは「戦闘チェインを閉じる」ことを宣言することで(続行を持つ攻撃をしていたとしても)戦闘チェインを連続させずに閉じることができます。その後、また攻撃をすると戦闘チェインは形成されます。

この「戦闘チェインを閉じる」プレイにどういったメリットがあるかというと、以下のようなメリットがあります。

①自分が攻撃に使ったカードを墓地に送ることができる

これが最も頻発するシチュエーションです。特に墓地のカードを利用することがある《ゼン》《Levia》《Katsu》《Fai》といったヒーローでは意図的に戦闘チェインを閉じる宣言をすることで、1ターンの攻撃力が上がる状況がしばしばあります。
以下、具体的な説明をします。
《ゼン》 VS 《ヌゥ》の対戦で、《ヌゥ》が先手で攻撃せずにアーセナルにカードを置いてターン終了。後手の《ゼン》は《Hundred Winds》《Descendent GustWave》《Bonds of Ancestry》《昇る太陽、沈む月》という手札。

《Descendent Gustwave》《Bonds of Ancestry》のコンボが揃っている良い手札ですが、後手1ターン目のため、墓地に《Bonds of Ancestry》で追放するコンボカードがなくて勿体ないですね。ここで、「戦闘チェインを閉じる」宣言が役に立ちます。

まず、《Hundred Winds》で3点続行で攻撃。ダメージを解決した後、「戦闘チェインを閉じる」宣言をすることで墓地に《Hundred Winds》が送られます。

その後、《Descendent Gustwave》で攻撃し、ダメージを解決後、《Bonds of Ancestry》で攻撃します。先ほど戦闘チェインを閉じておいたことにより、墓地に《Hundred Winds》があるので、《Bonds of Ancestry》の効果で《Hundred Winds》を追放してデッキから《Hundred Winds》を追放。そのターンプレイすることが可能になります。3点得しましたね!

他にも《Levia》で戦闘チェインを閉じることを活用して攻撃に使った6のカードを墓地に送り、墓地の6以上のカードを増やしたり、《Fai》で《Phoenix Flame》を墓地に落として再回収したり、戦闘チェインを閉じることでこのターン使った攻撃アクションを《伝統の維持》で回収する対象に取ったり、といったテクニックがあります。

②相手の防御に使ったカードを墓地に送ることができる

戦闘チェインを閉じると自分の攻撃アクションが墓地に送られるほか、相手が防御に使ったカードも墓地に送られます。これにより、相手の墓地のカードを参照するカードに影響があります。例としては、《墓守り》や《時の超過》、《魅了の束縛》といった相手の墓地のカードを追放するカードで、このターン防御に使われたカードを対象にしたい時に役立ちます。

③相手の装備品など、戦闘チェインが閉じる際の効果をもつカードの効果を発生させることができる

《Fyendal’s Spring Tunic》や《十二花弁の袈裟》などインスタントタイミングでの起動型能力を持つ装備品が防御に使用されている時、リンクステップ後に戦闘チェインを閉じる宣言を行うことで装備品の「刃壊」能力により破壊し墓地に送ることができます。

逆に、自分がそれらの装備を使用している場合、防御に使用する前に《Fyendal’s Spring Tunic》の能力を使用しておいたり、《十二花弁の袈裟》を2点分の防御に使用した後、能力を起動したい場合は「ダメージを解決した後かつ相手が戦闘チェインを閉じる宣言が可能になる前」である「レゾリューションステップ」もしくは「リンクステップ」で発生した優先権でインスタント能力の使用を宣言しましょう。

また、戦闘チェインを閉じることで装備品は再度防御に使用できるようになるので、《Rampart of the Ram’s Head》のような消耗しない装備品を相手にする時は、迂闊に戦闘チェインを閉じないよう注意が必要です。

④戦闘チェインを参照している効果をリセットさせることができる

《石壁の籠手》のような戦闘チェイン全体を対象とする効果は、その戦闘チェインを閉じることで効果を消滅させることができます。

また、戦闘チェインを閉じる宣言をするほかにも、攻撃の後、攻撃でないアクションをプレイしたり、能力の起動をしても、戦闘チェインは自動的に閉じられます。
戦闘チェインの次の特定の攻撃を強化するカードや戦闘チェインの特定の回数をカウントするカードを使用している際など、戦闘チェインを閉じたくない状況では注意しましょう。
《Dash》などMechnologistは装備品《Teklo Foundry Heart》を起動して戦闘チェインを閉じてしまったせいで、戦闘チェインのBoost数を参照する《Pulsewave Harpoon》等のカードの効果が弱体化することがしばしばあるので注意が必要!

インスタントやリアクションのプレイは戦闘チェインに影響を与えません。この辺りも少しややこしいポイントですね。

過剰ピッチする方法

FaBをやっているとしばしば「必要なコスト以上のカードをピッチに置きたい」という状況があります。先手で不要なカードが多くて入れ替えたい手札が多い時や、《Anothos》のような複数枚ピッチゾーンにカードがあることで強化される武器が絡む際ですね。

3コスト以上のカードが2枚以上ピッチゾーンにある場合、+2点を持つ

FaBのルールにより必要以上のコストを払うことはできません。つまり、1コストのカードをプレイする為に、赤と黄色をピッチすることは不可能です。ピッチするのは何かリソースを要求するアクションをする際に「必要なコストを払う」という行為だからです。
ですが、例えば2コストや3コストのカードのプレイ/起動をするために「黄色」や「」をピッチすることは可能です。
流れとしては
①「起動に3コストかかる武器である《Anothos》による攻撃を宣言」
②「コストを払うために赤のピッチを宣言」

③「赤1枚ではリソースが2つ足りないので、追加で青のピッチを宣言」

上記のようにピッチすることで過剰ピッチが可能です。青い《Thunk》だけをピッチして《Anothos》で攻撃した場合、「3コスト以上のカードが2枚以上ピッチゾーンにある場合、+2点を持つ」の条件を満たさないため《Anothos》は4点の攻撃ですが、過剰ピッチをすることで6点となりました。このような動きをした場合、浮きリソースが1ある状態となります。

ピッチを参照するカードに関する小テク

《悟りの段階》は攻撃時にピッチゾーンの青の枚数を参照します。なので、プレイして、アタックレイヤーに乗っている時はまだピッチゾーンを参照していません。アタックレイヤーに乗っているタイミングで《誰もが通った道》《秤を動かす穀物》《大海の一滴》で《悟りの段階》を対象に取ってプレイできます。(少し直感的ではありませんが、アタックレイヤーが解決して攻撃として成立する前でもこれらの攻撃を対象に取るインスタントで対象に取れます)

このルールを利用すると以下のようなテクニックが可能です。

あなたは《ゼン》を使用しており、《Bonds of Ancsetry》《Tiger Swipe》《秤を動かす穀物》《悟りの段階》の手札。

をピッチしてで攻撃するといずれも弱いターンになってしまうターンですが、《悟りの段階》をうまく使うことで良いターンにできます。

①《Bonds of Ancsetry》をピッチして《悟りの段階》をプレイ。

②《悟りの段階》がアタックレイヤーに乗っている状態で《秤を動かす穀物》をプレイ。

②このターン青いカードである《悟りの段階》をプレイしているので、《秤を動かす穀物》は超越して手札に加わります。超越をしたので、《十二花弁の袈裟》の効果で1リソースを獲得します。

③手札に加わった《内なる気》をピッチして《ゼン》の能力を起動。《Mouling Qi》を追放し、このターンプレイ可能に。手札には《臥虎》トークンが加わります。

④ここでようやく《悟りの段階》をアタックレイヤーから解決し、攻撃へ。ピッチゾーンに青い《内なる気》があるので、続行のモードを選択。《秤を動かす穀物》で+1点されているため、4点になります。

⑤続いて《臥虎》で攻撃。0点の攻撃です。

⑥続いて《Tiger Swipe》で攻撃。前の攻撃が《臥虎》なのでコンボの条件を満たして、+2点と続行、ヒット時の能力を獲得します。更に腕装備《Tiger Stripe Shuko》の条件を満たしたので+1点が加算され5点続行、軽減されない攻撃となります。

⑦最後に、《ゼン》の能力で追放した《Mouling Qi》をプレイ。5点の攻撃をしてターン終了。
合計4+0+5+5で14点のターンになりました。

以上です。

今回紹介したのは様々なヒーローで役に立つ代表的なテクニックです。FaBは他にもヒーロー毎に細かい小テクやサイドカードの使い方など、色々なテクニックがある奥深いゲームです。自分が使っていたり、気になっているヒーローについてより知りたい場合、競技シーンでの配信を見たり、同じヒーローを使っている先輩プレイヤーに聞くのがオススメです!

お読み頂きありがとうございました。


Hiroyuki Tansei/どくいろ @fab_dokuiro
お気に入りヒーロー:《Lexi》,《Fai》,《Kayo》
お気に入りカード:《Art of War》
ホームショップ:TableGameCafe’Shuffle、TCG Shop Go Again
史上初の日本選手権で優勝。CallingTokyoTop8。日本屈指の強豪プレイヤー。手数、打点を読む洞察力が強み。アグロデッキが得意。

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