コーナーで差をつけろ!汎用メタカードを一挙紹介!

2

FaBは特定のヒーローが強くなりすぎないように、特定のヒーローや戦術への対策(=メタ)となるカードが多数用意されています。ただ、多数ありすぎて、このヒーローを対策したいけど、どんなカードあったっけ…となりやすいのも事実。なので今回はそんな時に役立つ、メタカード達を、どのヒーローでも使用できるGenericを中心に紹介します。

《Warmonger’s Diplomacy》

特に有効:Azalea、Viserai、Briar

有効な場合もある:Dorinthea、Kassai、Boltyn

簡単にいうと、次の相手のターンと次の自分のターン、「Warを選んだプレイヤーは”武器の起動”か”攻撃アクション”のプレイしかできない」「Peaceを選んだプレイヤーは”武器出ない能力の起動”か、”攻撃でないAction”のプレイしかできない」状態になります。どちらのモードを選んでも、インスタントやリアクションはプレイ可能です。バフ系のアクションをプレイしてからアタックをしかけたいAzaleaやViseraiといったヒーローにクリティカルに刺さります。攻撃をしたいアグロヒーローであるAzaleaは基本的にWarを選択しますが、そうすると《Lace with Bloodrot》等の各種バフカードによるArrowの強化や、Azaleaのヒーロー能力起動によるdominate付与ができなくなってしまう訳ですね。

ただ、リアクションやインスタントは自由に使えるため、《Snapdragon Scalars》《Bolt’n’ Shot》《Rain Razors》等でgo againによる連撃をされると余り束縛できないこともあります。

同様の理由で、ハチェットDorintheaやKassai相手にプレイした際も、《Spoils of War》《Hit and Run》によりgo againを付与して武器で二回攻撃しようとしてたターンなら強烈に束縛できますが、リアクションである《Blade Runner》等によるgo again付与は束縛できないため、相手の墓地やアーセナル状況を考慮した上でプレイすると効くこともある、といった立ち位置です。

Boltynにも限定的に有効です。Boltynは一般的には普段アタックアクションと武器しかプレイしない為あまり有効ではありませんが、《Lumina Ascension》にはとても有効です。《Lumina Ascension》はBoltynの必殺技に相応しいバリューを持ち、特に1ターンに2枚以上使用することで真価を発揮しますが、《Warmonger’s Diplomacy》をプレイすることで、「Warを選んでいると《Lumina Ascension》プレイできず、Peaceを選ぶと武器によるアタックができない」というジレンマに陥らせることができます。Boltynがこちらのアタックをノーブロックでフルテイクしてきたら、《Lumina Ascension》の連続使用を狙っているターンの可能性があります。《Warmonger’s Diplomacy》で相手のプランを崩せるかもしれません。

《Warmonger’s Diplomacy》3点なのでサイドと言わずメインから採用しやすいのが人気の理由として大きいです。0コストなのでKatsuのヒーロー能力及び武器の《Harmonized Kodachi》とは好相性なことでも知られています。

《That All You Got?》

特に有効:Fai、Kassai、Dash I/O、Dorinthea、Olympia

有効な場合もある:Uzuri、Bravo、Katsu、Arakuni

2以下の攻撃を防御していた場合、コンバットチェインが閉じた際に1枚ドローできるため実質手札消費無しで2以下の攻撃を無効化できるディフェンスリアクションです。Faiの《Phoenix Flame》やDash I/Oの《Symbiosis Shot》、Kassaiの《Cintari Saber》、ハチェットDorintheaの《Hatchet of Body》といった2以下のアタック/武器を主力とするヒーローに有効となります。

注意点としては、2以下の攻撃に対して使用した!と思ってもアタックリアクションにより強化されてしまうと条件を満たさなくなってしまう点です。Kassai、ハチェットDorinthea、Olymipiaといった2刀流ヒーローは2回目の武器攻撃を強化できる《In the Swing》を採用していることが多いので、1回目の武器攻撃にプレイするのがオススメです。

また、ディフェンスリアクションとして最低限の性能を持っているため、アーセナルに置いてからプレイすることでdominateやrepriseへの対策になり、2以下の攻撃をしてこない相手にも一定の活躍をしてくれます。

《Hold the Line》

特に有効:Kayo、Rhinar、Levia、Fai

有効な場合もある:Katsu、Kassai、Olymipia、Dash I/O、PrismAoS、Dromai

通常時はただの2点のディフェンスリアクションですが、相手がこのターン2枚以上のカードをドローしていると、3点軽減の効果も得て実質5点分の価値になります。

《Bloodrush Bellow》を必殺技とするBruteクラスや、《Art of War》で「1枚追放2枚ドロー」を選択することが多いFaiやKatsuには5点分として使用することを狙えます。KassaiやOlymipiaも自身の能力で生成したGoldトークンを《Cash In》による2枚ドローに変換することがありますが、《Hold the Line》をピッチに使用して、採用していることがバレていると、《Cash In》ではなくGoldによる1枚ドローに抑えたり、各種SPにGoldトークンを使用してくる可能性があります。

他、Tomeと呼ばれる所謂ドロー用アクションカードを採用しているデッキには軽減効果の発動を狙うことができます。PrismAoSやDromai、Emperorなどですね。

《Oasis Respite》

特に有効:Kano

有効な場合もある:Bravo、Azalea、Dorinthea、Uzuri、Azalea、Besty

発生源1つを選択し、次にその発生源から与えられるダメージを軽減するインスタント。更に、自分の方がライフが少なかった場合1点のライフを回復できます。

《Aether Wildfire》によってArcaneDamageを与えて、そのターン中与えるArcaneDamageを増加させてワンターンに30〜40点のダメージ狙うKanoに劇的に効くカードです。また、ブロックを介さない防御手段なので、dominateやrepriseへの対策にもなります。特に《Fyendal’s Spring Tunic》を装備しているデッキなら《Fyendal’s Spring Tunic》のカウンターを使うことでリソース用にカードをピッチせずに《Oasis Respite》をプレイできる為、好相性です。

《Reinforce the Line》

特に有効:Bravo、Azalea、Uzuri

有効な場合もある:Dorinthea、Arakuni
防御に使用しているアタックアクションのを+する、dominate対策として優秀なカード。0コスト4点のディフェンスリアクションの《Sink Below》等がライバルですが、比較するとそれぞれ一長一短あります。
長所は
・手札から使用できるためアーセナルを経由するタイムラグがない
・手札から使用できるため、相手の先手1ターン目のdominateも対策できる
・ディフェンスリアクションのプレイを制限する《Command and Conquer》に強い
・ディフェンスリアクションの使用宣言に対してAssasinの腕装備《Flick Knives》でディフェンスリアクションの防御値を下げるテクニックに耐性がある

短所は
・他にアタックアクションを必要とする為、アタックアクションを多く採用しているデッキじゃなければ使いづらい
・重ねて引くと非常に使いづらい。3枚同時に引いたりすると泣ける

といったところ。

Arakuniや剣Dorintheaなどのアタックリアクションを多用するヒーローには単純に後出しできる追加カードとして活躍します。KatsuやFaiなどアタックアクションを多く採用するNinjaデッキで、BravoやAzaleaへの対策として採用されてきました。

《Ripple Away》

特に有効:Kayo

有効な場合もある:Levia、Kassai、Dorinthea、Olympia、Betsy、Uzuri、Arakuni、Azalea、Viserai

このカードを捨てることで、このターンアクションカードにより生成されるトークンを1つ減らす効果をインスタントタイミングで起動できます。これにより、Kayoの《Cast Bones》《Agile Windup》KassaiやDorintheaが使用する《Goblet of Bloodrun Wine》が出すMight、Agilty、Vigorといったトークンの生成を防ぐことができます。

あくまで「アクションカードによる生成」を防ぐ効果なので、《Shift the Tide of Battle》といったリアクションによるトークン生成や、Kayo等のヒーロー能力によるトークン生成、《Grains of Bloodspill》等の装備品の能力によるトークン生成は防げないことには気を付けましょう。

「トークンを出すカード」を《Ripple Away》により妨害できたとしてもカード1枚ずつの1:1交換ですが、Agilityトークンの生成を防ぐことができた場合、相手が連続攻撃ができなくなり、1ターンに出す攻撃力の上限を抑えることができます。それにより、相手の打点を下げて中長期戦を狙うデッキで特に採用されている1枚です。他、AzaleaやUzuriが得意とするPonderトークンやBloodrotトークンの生成も防ぐことができます。

《This Round’s Me》

特に有効:Fai,Benji

有効な場合もある:Katsu、Boltyn、Dash

お互い1ドローをして、次の自分ターンまで自分を対象とするアタックのが-1される効果を持ちます。FaiやBenjiといった連続攻撃を得意とするヒーローへの対策となります。次弾、霧隠れの秘境の新ヒーローEnigmaはSpectral Shieldによる1点の攻撃、ZenはCrouching Tigerトークンによる連続攻撃を得意としそうなので、それらにも有効な可能性があります。

《Remembarance》

特に有効:Fatigue系

自分の墓地から3枚、アクションカードを選んでデッキに戻すことができます。その為、デッキの枯渇を勝ち筋とする防御的なFatigue戦略を取るデッキに有効です。回収して強力なアクションカードがあるデッキで使用することで真価を発揮します。「Rhinarで《Broodlush Bellow》の回収する」等の戦略がそれに当たります。

《Imperial Warhorn》

特に有効:コントロールDash、Maxx

有効な場合もある:Boltyn、PrismAoS

このItemを破壊して1リソースを払うことで、相手自身に相手がコントロールするAllyかAuraかItemかLandmarkのどれか1つを選び、破壊させることができます。自分のヒーローがRoyalタイプを持つ場合、自分が破壊するカードを選ぶことができます。このItemの設置と、このItemの起動で2アクションポイントがかかってしまいますが、Genericの貴重なItem破壊カードです。Itemを勝ち手段とするコントロールDashやコンボ型のBoltynに対してのメタカードとなります。

Royalタイプを持っていると自分で破壊するパーマネントを選ぶことができるようになるので、《Crown of Dominion》の装備が選択肢になるヒーローだとより強く使うことができます。

《Timesnap Potion》&《Time Skippers》&《Lead the Charge》

それぞれ、アクションポイントを増やす効果を持ったGenericカードです。PrismなどのIllusionistクラスが使用するSpectraを持つAuraは、アタックの対象とすることで破壊できますが、go againを持つアタックを使用したとしても、APが獲得できずアクションフェイズが終了してしまいます。

Spectraカードを複数展開して相手に対処不能にして勝つのはIllusionistの得意とする勝ち筋の1つですが、これらGenericのアクションポイント獲得カードをサイドカードに忍ばせておくことでそんな窮地を脱出できる可能性があります。

《Timesnap Potion》は汎用性が高いですが、防御値がない点がネックではあるので、攻めっ気が強いデッキでの採用がオススメ。《Time Skippers》は装備なのでいつでも起動できるのが強みですが3リソース要求する為、Guardianなど青を多く採用するデッキでの採用がオススメです。《Lead the Charge》はノンアタックアクションのプレイを参照するRuneBladeクラスと好相性です。

パワー6ポッパー

Illusionistクラスが持つ一部のカードは、高パフォーマンスを持つ代わりにPhantasmというデメリットを持っています。Phantasmは「6以上のIllusionistクラスではないカードに防御されていた場合、これを破壊する」というデメリットです。

なので、Illusionistクラスと対戦する際に備えてサイドに6以上のカードを用意しておくというのはよく取られる戦略です。それらの「Phantasmを誘発させることができる6以上の非Illusionistクラスカード」をポッパー(=Popper)と呼びます。そのポッパーの中でもよく採用されるものを紹介します。

《Down and Dirty》はアーセナルからブロックに使用できるアタックアクションであり、Ponderトークンでドローしてもポッパーとして活用できるため、AzaleaやUzuriといったヒーローでよく採用されます。また、ポッパーの弱点として「Phantasmへの防御に使用したいが、相手がPhantasmの攻撃をしてこなかった時に邪魔になってしまう」という点がありますが、《Down and Dirty》はその際にもアーセナルに置いてターンエンドすれば良いので取り回しが良いです。

《Amnesia》《Erase Face》はIllusionistクラスに対してはポッパーとして活躍し、かつ妨害効果を持つため他のヒーロー相手にも活躍しうるカードです。
《Amnesia》はカード名を参照することが多いKatsuやPrismAoSに効く他、Faiにも少し効きます。
《Erase Face》はクラスとタレントを失わせることができるため、タレントを参照することが多いFaiやクラスを参照したBoostを行うアグロDash、クラスを参照してRunechantトークンを生成するアグロViseraiに効きます。

パワー7ポッパー

DromaiがLLしたことにより、主なIllusionistヒーローがPrismAoSとなった現環境ではパワー6のカードではポッパーとして信頼できない環境となっています。《Herald of Triumph》は防御しているアタックアクションのを1下げる効果を持ち、また、こちらのポッパーによるブロックを見てから《Figment of Triumph》を出すことでもを下げることができます。

7のカードは少ない為、選択肢は余り多くはありません。《Fyendal’s Fighting Spirit》は最も有力な候補になるでしょう。自分のライフが相手より少ない場合、アタック/ブロックに使用した際に1点回復できる為、ポッパーとして使用しつつ1点の回復ができる可能性があります。
《Agile Windup》はGenericではありませんが、Brute/Warriorを使用しているならオススメです。先手や、相手がPhantasmによる攻撃をしかけてこなかったターンにもAgiltyを出すという役割を持てます。
《Raging Onslaught》は非常にシンプルな性能ですが、3あるのが強みで、《Celestial Reprimand》により更にを下げられた際も、追加でディフェンスリアクションをプレイしたりすることで相手のPhantasm攻撃をブロックしきれる可能性があります。

《Burdens of the Past》

特に有効:Riptide

有効な場合もある:Fatigue系

このターン、相手の墓地にあるディフェンスリアクションと同名のディフェンスリアクションの使用を禁じ、かつ相手の墓地にディフェンスリアクションが10枚以上あれば1枚ドローできます。相手の墓地にディフェンスリアクション10枚は通常なかなか達成できませんが、相手がRiptideや、Fatigue系のGardianなら有効になる時もあります。また、1ドロー抜きにしても、ディフェンスリアクションによって対策されることが多いAzaleaや剣ドリンシアだと有効になるケースもあります。

《Chains of Eminence》

カード名1つを指定し、次の自分のアクションフェイズ開始時までそれのプレイ・ピッチ・ブロックを禁じます。非常に使い方が限られるメタカードですが、Kanoが《Oasis Reptide》を指定してコンボを決めたり、Boltynの《Lumina Ascension》を指定したりといった使い方ができます。

《Nasty Surprise》

有効な場合もある:Bravo、Victor、Besty、Uzuri、Azalea

対戦相手の効果によって何れかの領域から墓地に送られた際、Agilty、Might、Vigorトークンを生成できます。《Pummel》《Codex of Frailty》《Crippling Crush》等によって手札から破壊された際などに効果の発揮を狙えます。

《Smashing Good Time》

有効な場合もある:Dash、Dash I/O、Maxx

貴重なItemを破壊しうるカードですが、Hitさせる必要があるのが難点。dominateやアタックリアクションが豊富なヒーローでなら採用の余地があるかもしれません。

以上です。

上記で挙げたものはクラス固有のメタカードまでは取り上げることはできていませんし、FaBは今後もヒーロー毎に個性豊かな戦略や、それに対抗するためのメタカードが増え続けていくと思います。この記事を参考に、「この戦略にはこういったカードが対策になる」という事を認識すると、メタカードが増えていっても、適切なサイドを構築する助けになれば幸いです。

ご拝読ありがとうございました。


Hiroyuki Tansei/どくいろ @dokuiro_mtg
お気に入りヒーロー:《Lexi》,《Fai》,《Kayo》
お気に入りカード:《Art of War》
ホームショップ:TableGameCafe’Shuffle、TCG Shop Go Again
史上初の日本選手権で優勝。日本屈指の強豪プレイヤー。手数、打点を読む洞察力が強み。アグロデッキが得意。

みんなのコメント

  • GoAgainMediaの名無しさん より:

    いつも大変参考にさせていただいています。
    カードゲーム初めての自分には皆さんの慧眼と思慮深さにただただ、感服するばかりです。
    FaBはまだまだ情報が少なく、大会の実況解説や動画コンテンツなども提供していただけると
    大変おもしろく、また盛り上がっていくのではと思います。
    ぜひgo again様のそのようなコンテンツを見てみたいと思いました!
    これからも応援しております。
    FaB最高!

  • GoAgainMediaの名無しさん より:

    日本語版発売でFaBデビューした者です。デッキリストを見てもどれがサイドボードカードか判別しにくかったので、この記事はとても参考になりました。

コメントを残す

このサイトは reCAPTCHA と Google によって保護されていますプライバシーポリシー利用規約 申し込み。

The reCAPTCHA verification period has expired. Please reload the page.

「コメントを送信」ボタンを押すとガイドラインに完全に同意したものと見做されます。
規約に違反する書き込みは削除・編集が行われる可能性がございますので何卒ご了承ください。