GoAgainMediaに記事を投稿させて頂いています、Hiroyuki Tansei/どくいろ(@dokuiro_mtg)です。
いやー、発表されましたね、WorldChampinoship Osaka。
2023年から国内流通が始まり、世界的にはFaB市場はまだまだ幼い日本で「World Championship」が開催されるとは思いもよらず、発表時はとても嬉しくなりました。11月予定のようですが、当日が今から楽しみでなりません。「なんか騒いでるけどその大会って何?」「CallingとかPro Tourとかとの違いがよく分かんない」という方も多くいると思いますので、今回は「WorldChampinoship(以下Worlds)」が
①どんなイベントなのか
②どうやったら参加できるのか
を、2023年の「WorldChampinoship」本戦参加者が詳しく解説していきます。
①Worldsとはどんなイベントなのか
・「Worlds」本戦の話
「Worlds」は公式のイベントTierレベル4。最高峰に位置する、1年に1回開催される大型競技大会になります。他のカードゲームやスポーツでいうところの世界選手権で、優勝者はその年度の最も優れたプレイヤーとなります。
まだWorlds大阪の詳細は発表されていないので、筆者も参加した前回のWorldsバルセロナの話をベースに、賞金や日程なども含めてどんなイベントなのか解説します。(Worldsバルセロナの公式ページはこちら)
前回の「Worlds」は賞金総額30万ドル。優勝者は10万ドルとGold Foil Legendary及びチャンピオン専用カード、上位8名には賞金とGold Foil Legendaryが配られました。様々なTCGの大規模大会と比較しても遜色ない豪華さを持っています。Worlds本戦に参加するには権利が必要なため、前回は430名ほどの参加者で開催されました。本戦は全3日の日程で行われ、初日にCC4戦とドラフト3戦して4-3以上の戦績を残したものが2日目に進出。3日目はドラフト3回の後CC4回戦で、top8が3日目に進出となりました。
・「Worlds」併催イベントの話
「Worlds」は本戦参加者以外にとっても非常に価値のあるイベントとなっています。併設して「Calling(Mtgでいうところのグランプリ規模のオープン大規模大会)」と「Battle Hardened(Callingより一つ規模の小さいオープン大会)」も開催されるため、併催イベントとは思えぬ豪華さです。これらの併催イベントはチケットを購入すれば参加できます。サイドイベントでグランプリが開かれる世界選手権といった感じですね。それらに加えて、各種サイドイベント、公式のグッズショップ、ショップブース、アーティストブースも開設されているため、コレクターや、特定のフォーマットが好きなプレイヤーにとっても嬉しいイベントです。以下、Worldsバルセロナの会場の様子を、写真でお伝えします。
各種サイドイベントは会場中でBlitz、Commoner、limited、CC等各種フォーマットによる大会や、謎解きイベントなどがほぼ毎時間開催されており、試合勝利数に応じてプライズチケットが貰えます。貰ったプライズチケットはプライズウォールに行き、パック・プロモカード・プレイマット・大判カード等と交換できます。
会場自体は木曜日~日曜日の4日間、開場されており日程は以下のような形でした。
②Worldsに参加するには
Worldsは招待制イベントなので、先月FaBを始めた人が予約して参加、というわけにはいきません。Worldsに参加するまでの道のりは以下3種があります。
1.「National Championship(国別選手権)」で上位に入賞する
「National Championship」(以下Nationals)で上位に入賞するとWorldsへ参加する権利を獲得できます。Nationals自体も招待制イベントの為、「Road to National(国別選手権予選)」で上位4位に入賞しNationals参加の権利を獲得するか、Eloレーティングの国別ランキング上位者であることで招待を受ける必要があります。Nationalsは国ごとに年間1回開催され、上位者が国の代表として「Worlds」に参加するという形になります。※今年のNationals in Japanは7月に大阪で開催されます。
2.Eloレーティングによる招待を受ける
Eloレーティングとは、プレイヤーが競技イベントで勝つと加算され、負けると減少するレーティングシステムです。競技イベントとは下記画像のTier2以上のイベントですね。
レートの変動は
・イベント毎に倍率が異なり、Tierが高いイベントほど倍率が上がる
・対戦相手がレート上位者の場合、勝利時に貰えるレートが多い。逆に負けてもあまり減らない
・対戦相手がレート下位者の場合、勝利時に貰えるレートが少ない。逆に負けるとたくさん減る
などの特性を持ちます。レートは1500からスタートします。
EloレートはFaBの公式ページからプロフィールの項目をクリックし、アカウント情報の欄にて確認できます。
レーティングによる「Worlds」への招待を受けるには世界のレートランキングで50位以内に入る必要があり、概ねレート1800以上が求められます。
3.PTIを使用する
『PTIとはなんぞや?』というところから説明すると、 「Professional Tournament Invitations」=直訳で、”プロフェッショナル トーナメントへの招待状”となり、ざっくりいうと「凄い大会に参加する為の招待券」となります。PTIを獲得し、「このイベントにPTIを使用して参加したい」と公式にメールで伝えることで、参加する為に権利が必要な大会に参加できます。つまり、Nationals、Pro Tour、Worldsの3種ですね。
PTIはチケットのイメージなので、以下3つの特性を持ちます。
①一度使用すると消費されて無くなる
②使用期限は特に決まっていないため、自分の都合で好きなトーナメントに使用できる
③他者に譲渡できる
PTIを獲得できる大会は規模が小さい順に、「PTIトーナメント」、「Battle Hardened」、「Calling」、「Pro Tour」、「Worlds」の5種類となっており、規模が小さい大会では1位や2位のみ、規模が大きい大会では上位8位までや32位までPTIが配られることが多いです。
上記すべての内容を図解すると以下になります。
具体例を出すと、店舗の32名規模の「Road to Nationals」で上位4名に入賞。その後96名以上の「Nationals」で上位12位に入賞することでWorldsへ参加できます。
まとめ
・Worldsは本戦に参加する難易度は最も高く、賞金も豪華な、名誉ある最高峰のイベント!
・本戦はNationals上位入賞か、レーティングによる招待か、PTIの使用で参加可能
・本戦以外も充実のサイドイベント&併設大型大会!行き得!!!
以上です。
自分は去年「Nationals」を優勝して「Worlds」の権利を獲得し、長年カードゲームを遊び続けて、初めてカードゲームの世界大会に出場することができました。非常に楽しく、レベルの高い対戦ができ、一勝する度に気分が高揚する感覚は今でも忘れがたい経験となっており、あの会場にまた行きたい、という思いが競技的にFaBに取り組む大きなモチベーションとなっています。会場も整備されており、公式の発表や、サイドイベント、併設大会、コスプレイベント等で常に活気があるお祭りであり、かつ素晴らしい競技が行われるスタジアムでもありました。国内のプレイヤーの皆さんにも、是非その空気を体感してほしいと思っています。
ご拝読ありがとうございました。
Hiroyuki Tansei/どくいろ @dokuiro_mtg
お気に入りヒーロー:《Lexi》,《Fai》,《Kayo》
お気に入りカード:《Art of War》
ホームショップ:TableGameCafe’Shuffle、TCG Shop Go Again
史上初の日本選手権で優勝。日本屈指の強豪プレイヤー。手数、打点を読む洞察力が強み。アグロデッキが得意。
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