「Fatigue(ファティーグ)」デッキの倒し方

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前回の記事はこちら

前回の記事のおさらいですが、Fatigueデッキの戦法は「手札の殆どを防御に使うことでライフを守り、相手のデッキが弱体化していくことを待つ」です。

ではどんな風に対策すべきか? 普通のデッキを相手にするときとは違った戦法が求められます。どんなヒーローを使っていてもできる対策としては、大きく以下3つの方法があります。

①デッキの枚数を増やす

②カードを無駄使いしない

③コンボを狙う

以下、それぞれ詳細を解説していきます。

①デッキの枚数を増やす

Fatigueデッキが「こちらの赤いカードを減っていくのを耐え続けて勝つ」ことを目指すなら、対策する手段として最もシンプルで分かりやすい方法は赤いカードを増やす」です。CCならサイドのカードを10枚ほど入れて、全くサイドアウトせずにデッキ70枚で戦いましょうスタミナ切れを狙ってくる相手に、スタミナそのものを増やすイメージです。《Remembrance》のような墓地のActionカードをデッキに回収することができるカードをサイドに用意しておき、サイドインするのも有効です。特に特定のアクションカードに爆発力が依存しているようなヒーロー、例としては「Brute」クラスの《Bloodrush Bellow》などを回収できるなら特に相性が良いですね。

Blitzでは40枚よりデッキ枚数を増やすことはできないので、この方法での対策は《Remembrance》のようなカードを使うことになります。

②カードを無駄使いしない

デッキのカードはアタックかブロックに使用することで減っていきます。そこで、アタックアクションではなく、武器によるアタックを頻繁に行うことで、カードを減らすことなく相手のライフにプレッシャーを与えることができます。武器によるアタックはブロックされた場合、相手はブロックにカードを消費し、自分はピッチに使用したカードがデッキの下に行くだけなので、カードの総枚数の差し引きでは得します。相手が「Fatigue(ファティーグ)」を狙っていると分かれば、武器を積極的に使用するプランに切り替えることでデッキの総数を温存しながら戦うことができます。特に《Harmonized Kodachi》のような防ぎづらい小さい(パワー値)で連続攻撃できる武器や、《Anothos》のような6点と大きな脅威を出し続けることができる武器はこのプランで強力です。スタミナ切れを狙ってくる相手に、スタミナ切れが起きないように動くイメージです。

③コンボを狙う

「Fatigue(ファティーグ)」デッキは4枚の手札を全てブロックに回すことで手札4枚x3=12点のブロックをすることができます。アーセナルのディフェンスリアクションが絡めば16点、17点なども防ぐことができます。なので、手札4枚を使って合計13点の攻撃をしても1点しか通りません。ではどうするか、大きな打点を出せるターンを作ることが有効です。極論、1ターン中に40点や50点を出せば相手は防ぎきれず、押し切れます。スタミナ切れを狙ってくる相手に、準備をした後、一気にゲームを終わらせに行くイメージです。このコンボを狙うプランには3つのアプローチがあります。

テクニックA:アーセナルの活用
手札4枚を使ってアタックするより、アーセナルを活用して5枚のカードでアタックした方が打点はでますね。特に《Art of War》《Bloodrush Bellow》《Rain Razors》等の「ターン中のアタックを強化するカード」が絡む場合、使用するカードの枚数だけ1ターンに出る打点は増えるため、是非アーセナルを活用し、1ターンにプレイするカードを増やすことを狙いましょう。これらのカードをアーセナルに置いて、良いハンドが来た時にプレイするのもおススメです。

テクニックB:セットアップカードの活用
FaBには「次のターンの攻撃を強化するカード」が一定数あります。
Bravoの≪Show Time≫は強力なアタックアクションカードをサーチしながら次のターン1ドローし、「Dominate」を付けやすくしてくれます。≪Cast Bones≫は次のターンの最初の攻撃を大体5~6点強化することができます。こういったカードを使い、テクニックA「アーセナルの活用」と併用することで、次のターンに20点越えの大ダメージを簡単に狙うことができます。

テクニックC:ピッチスタッキングの活用
ピッチしたカードはデッキの底に送られます。その後、サーチするカードをプレイしてデッキをシャッフルしない限り、自分がデッキの底に置いた順番で積まれていきます。ピッチしたカードは、ゲームが長期戦になると再びドローすることになります。このシステムを利用すると、理想的な手札を作ったり、特定のコンボが揃うようにコントロールすることができます。この技術を“ピッチスタッキング”と呼びます。「デッキを1周して弱くなったとこを狙う」Fatigueデッキの戦略を逆手に取ったカウンター的な戦略です。

例としては、《Bravo》で「青、青、青、赤、青、青、青」とピッチすることで必ず青3枚赤1枚の「Dominate11点」ができる手札を作り上げることができます。

また、テクニックAで挙げた《Art of War》《Bloodrush Bellow》《Rain Razors》等の「ターン中のアタック全てを強化するカード」1ターン中に2枚、3枚とプレイする「重ね掛け」をすることで爆発力を更に上げることができます。2枚ピッチしておいて、同じターンにプレイできるよう”ピッチスタッキング”しておき、重ね掛けすることで1ターン中に30点以上出すコンボを狙えます。このテクニックは自分のピッチしたカードをある程度記憶しておく必要があることや、”ピッチスタッキング”に固執してしまい、通常のプレイがおろそかになってしまってもライフが減りすぎて負けてしまう、といったことが起きやすいことから、ある程度プレイに慣れた中級者以上にオススメのテクニックになります。

上記対策方法やテクニックは、お互いカードの交換をしていくと、デッキ切れが起きやすいリミテッドでの対戦でも重要です。「Fatigue」デッキに苦手意識がある方は、まずは「Fatigue」を狙ってきそうなヒーローと対面した時に①デッキの枚数を増やすことから実践されるのが手軽かつ、効果を実感しやすくてオススメです。

ご拝読頂きありがとうございました。


どくいろ @dokuiro_mtg
お気に入りヒーロー:《Lexi》,《Fai》
お気に入りカード:《Art of War》
ホームショップ:TableGameCafe’Shuffle、TCG Shop Go Again
史上初の日本選手権で優勝。日本屈指の強豪プレイヤー。手数、打点を読む洞察力が強み。アグロデッキが得意。

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