1.Fatigueとは?
「デッキがほぼ無くなる現象」、「デッキが減っていく現象」、「デッキの中のカードが攻撃に使っても弱いカードしか残ってない状態」等を「Fatigue(ファティーグ)=和訳:疲れ」と呼びます。「Flesh and Blood」(以下FaB)はライフを0にしたほうが勝ちのゲームです。なので他のカードゲームの用にデッキ切れは敗北に直結しません。が、自分だけデッキが切れた状況は多くの場合、負けを意味します。例えばお互いライフが10以上ある中で、相手はデッキがまだ20枚近くあり、自分はデッキが切れて手札が4枚だけでしか戦えない状況だと…もう相手のライフを削りきる手段はなく相手が勝つ訳ですね。そのようにして、相手を「Fatigue」することによって勝つことを目指しているデッキを「Fatigueデッキ」と呼びます。
2.Fatigueは何故起きるのか?
前提として、FaBにおいてアタックかブロックに使用したカードが墓地に行く=デッキから抜けていきます。ピッチにしたカードはデッキの底に送られて行きます。なので、「Ⓡ(リソース)が多く出る青いカードをピッチしてⓅ(パワー値)が高い赤いカードで攻撃する」という基本的な動きをしていった場合、デッキの底には青いカード、つまりⓅが低くアタックに使っても弱いカードが貯まって行きます。
そして、Fatigueデッキは基本的に手札3-4枚をブロックに使用する前提で構築されています。なので、基本的に毎ターンⒹ3×4=合計Ⓟ12以下の攻撃は相手にダメージを与えることができません。そのようにして、相手の攻撃をシャットアウトしていき、漏れる3点くらいのダメージを受けていきながら、相手のデッキ内の赤いカードが減っていくのを待つのが基本戦略です。極端な例でいうと、武器で攻撃できないヒーローはデッキ内の全てのアタックアクションでアタックした結果、相手のライフが残ってしまった場合勝ち手段がなくなり敗北となります。
そこまで極端な展開にならなくても、デッキの赤いアタックアクションを使い切り、ピッチ用の1枚だけで武器で攻撃してⓅ3点!エンド!しかできなくなると、相手は手札が4枚使える状況になって負けてしまいますね。
要点としては以下です。
・「Fatigueとは相手のデッキが弱体化していくまで耐えるデッキである」
・「ピッチした青いカードしか引かない状況になった時、Fatigueは起こる」
・「Fatigueデッキはそれを狙い、できるように構築されている」
3.Fatigueデッキを見てみよう
具体的にFatigueを狙うデッキを実際に見てみましょう。
コントロールDash(フォーマット:CC)
ディフェンスリアクションが12枚も採用されており、非常にディフェンス志向であることが見て取れると思います。デッキ名は武器の《Teklo Plasma Pistol》を勝ち筋とすることから「Pistol Dash」、亀のようにディフェンス的なことから「Turtle Dash」なんて呼ばれたりもします。
基本的には手札3枚〜4枚をブロックに使いながら、《Teklo Plasma Pistol》でのアタックを繰り返していきます。《Induction Chamber》、《Plasma Purifier》といった武器の《Teklo Plasma Pistol》を強化するアイテム、通称「ピストルアイテム」を場に置くことができれば1ターンに出せる攻撃力が徐々に上がっていきます。
そうやってプレッシャーを上げることもでき、純粋に耐え続けることも、徐々に脅威を増やしていき逆転することもできる、長期戦にとにかく強い仕様の《Dash》です。自分も、慣れていない頃はコントロールDashとの対戦時にひたすらこちらの攻勢を耐え続けられ、デッキの赤いカードを全て使い切っても相手のライフを削り切れず、じわじわと逆転負けしました。
こんな風に書くと「どんな風にFatigueデッキを突破すれば良いんだ」「Fatigueデッキって最強じゃないか?」と思われている方もいると思います。実際強力なデッキですが、弱点もあります。
なので、次回は”Fatigueデッキの対策方法“について記事を書きたいと考えています。お楽しみに!
ご拝読頂きありがとうございました。
どくいろ @dokuiro_mtg
お気に入りヒーロー:《Lexi》,《Fai》
お気に入りカード:《Art of War》
ホームショップ:TableGameCafe’Shuffle、TCG Shop Go Again
史上初の日本選手権で優勝。日本屈指の強豪プレイヤー。手数、打点を読む洞察力が強み。アグロデッキが得意。
みんなのコメント
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